ゲームの銃と実銃の違いについて
創作に携わる方の中には、ゲームで知ったから◯◯という銃が好き。自分の作品にも出したい。そう思われる方も多いのではないでしょうか。
ですが、当然といえば当然なのですが、ゲームと実銃では性質や性能は違います。ですので、そこを理解していないと悪い意味で作品に影響を与えてしまうような結果にもなりかねません。
名前知ってるだけだけど出したいと思った時に、やっぱり調べてからにしよう。と踏み止まれるきっかけになればな、という今回はそんな感じの軽い内容です。
ゲームの方も、弾丸の威力や射程距離なんかは実際の銃と同じように個々の銃で差別化されてはいますよね。その辺りはまあ、概ね問題はないです。と言い切っても問題があるのですが、まあそこまで問題じゃないでしょう。
もう少しゲームという世界において必要があまりなく、削られている部分のお話です。作動不良や暴発、故障するとかそういう要素ですね。
これらの要素はゲーム中で再現したところで、リアリティの追求は出来るでしょうが戦闘が多いものほどプレイ中はストレスにしかならず、多くのゲームでは無視されている部分です。
これの何が問題かというと、そのせいで致命的な問題を抱えている銃が何の不良もなく使えてしまう、なんてことが稀によく起こってしまうことです。
これは特定の銃を指すわけではありませんが、例えば給弾機構に欠陥がありすぐに給弾不良に陥るが精度だけはいい銃。なんかがあったとして、ゲームで採用されればジャムること無く高精度で敵を撃ち倒せる強い銃として出てくることでしょう。でも実際は、構造の欠陥のせいでそこまで使えるものではない。みたいな。
こんな感じで、ゲームでは強く、実際はそれほどではないといった具合になってしまっている銃は少なからず存在します。そこをゲームで知った情報だけを頼りに創作に使ってしまうと、いろいろ危険が危ないですね。
また、単純に銃そのものがヤバい欠陥を抱えている場合もあれば、ある特定の状況でのみ信頼性が低くなってしまうこともあります。砂塵の多い場所、泥沼、水辺など環境が銃に影響を与える場合ですね。
これが性能面以外のゲーム特有の排除された要素です。泥が詰まって、砂が部品に噛んで、いつも通りに動作しないとかはゲームじゃあんまり再現されているものはないと思います。
ちょっと余談的な感じになってしまいますが、私の購読している本でもつい最近米軍に新しい拳銃として採用された子が、水中で撃つのは問題ないけど水中から出してすぐにトリガーを引くと水の抵抗で雷管への打撃力が足りなくなり不発になってしまうケースがあったと書かれていました。銃を振って水を切れば問題ないらしいですが、このように最新の銃でも起こり得る問題ですので注意が必要ですね。
あまりにもひどい場合は改修されていたりする場合もあるので、実銃を調べる際は改良品が出てないかを合わせて確認しておくといいでしょう。
アクセサリ方面も少しゲームは大雑把な感じですね。ゲームはカスタマイズして付ければ銃の性能変わって終わりですが、実際はもう少し考えて装着しないといけません。
ゲームでは銃を握るのは主人公、それも筋肉モリモリマッチョマンの変態とかなので気にならないかもしれませんが、現実では自分の体格や装備に合った位置に固定・装着しないと余計に使いづらくなってしまいます。手が届かなかったり、ぎりぎりで腕が突っ張るとか、装備が銃に干渉して引っかかるなんてことになったら大変ですからね。
日本のSATとかだとヘルメットのバイザーがサブマシンガンに干渉しちゃうので、光学照準器はバイザー降ろしてても覗けるようにちょっと高めの位置に固定してある写真とかもありましたね。同様にフランスのGIGNもあの特徴的なヘルメットを付けている方は、比較的高い位置にサイトを固定している人が多いように思えます。
この辺はトイガンとパーツを買って実際に触れてみたり、サバイバルゲームなんかをやって実戦での使用感を試してみるのが確実ですね。ちょっと予算とかを考えると手を出しにくい域の話になっちゃいますが。
あとは、量産されなかった銃や流通が制限されている銃の存在です。稀にではありますが(企画段階で頓挫、あるいは製造中止で)死んだはずじゃ!?って代物がトリックを使って出てくることもあります。実銃の現状を調べないで創作に出しちゃうと、現代物とかだとちょっと困ったことになる可能性も無くはないです。
流通が制限されている銃なら、◯◯が◯国の人に使われてるのはおかしい、といった具合に。そこまで気にしだすとちょっと自由度が狭まるので、創作でもそこまで考えるのはリアリティ重視派の方だけでいいとは思いますが。
このように、ゲームで勘違いしてしまいそうな要素は多分に含まれています。ゲームはゲームとして楽しみつつ、もし何かしらで銃を扱う場面があれば、その時は実銃のこともしっかりと調べておきたいところですね。
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