創作で銃を扱う際の注意事項(キャラクターの行動編)

 今回はキャラクターの行動等についての解説です。


 銃を扱うキャラクターと言っても、軍人や殺し屋から学生などの一般人と、創作世界では幅広いですね。まあ現実でもそこは同じですけど。

 ここで重要なのは、キャラクターの行動がちゃんとその身分と一致しているかどうかです。

 数々の戦場を渡り歩いてきた歴戦の傭兵なんて肩書きがある癖に、銃の扱いは素人以下なんてことになったら目も当てられません。


 ですがあまりリアルにしすぎてもせっかくの創作作品としての形を壊してしまいますので、これから先に書くことはすべて守らなければならないというものではありません。

 物語の展開上どうしても必要なシーンなどで現実性を重視して描写に制限がかかってしまっては元も子もありませんから。


 ではどういうところに気を付けたらいいかというと、まずは銃の安全管理からでしょうね。

 詳しい安全管理の話は別に記事で書きますが、基本的に撃ってはいけないものや人に銃口をホイホイと向けていいものではありません。もちろん弾が装填されていなかろうとです。

 特に軍人ではここら辺はしっかりと教えられるので、軍人設定のキャラクターなのにことあるごとに他人に銃口を向けたり発砲したりはちょっとおかしくなってしまいますね。まあそういう性格のキャラクターだった、というので済ませられもしますが。


 創作では学生の身分でありながら銃を持ったキャラクターも多いですよね。

 その中にはちゃんと訓練を受けている子もいるはずです。基本的にそこら辺の指導はされるはずなので、いくら若いから感情的になったからと友人や仲間に銃を向けるのはどうかと思いますよ?


 あとは、不用意に銃口を覗いたり、どう考えても必要以上の改造を銃に施しているとかその辺りもですね。

 意味のない片手撃ちや2丁拳銃なども、訓練されている人なら普通はやらないです。まあ、絵的に映えますし片手撃ちしかできない状況等いろいろありますのでこれは一概に駄目だとも言い切れませんが。

 

 あとは負傷での行動制限でしょうか。

 ゲームなら1、2発くらっても問題なく動き回れますが、余程小口径の拳銃弾が掠るとかでもない限り直撃すればふつう当たった場所は動かせませんしすごく痛いです。

 このくらい平気だぜ、なんて言ってる余裕はないと思いますよ。

 拳銃弾もそうですが、ライフル弾ともなればまともに腕に当たれば肉は抉られるし最悪腕がなくなる場合もあります。

 当たった場所や弾頭などで負傷の具合は変わりますが、どれも軽い怪我程度では済まないものです。

 

 当然負傷すれば動きが鈍くなりますし、元気に跳ね回るようなことはできないです。

 ただ、戦闘時に極度の興奮状態に陥っている場合、ある程度痛覚などが鈍くなってしまうこともあり、そういう場合は被弾してもある程度は動くことができます。終わった後が大変ですが。

 

 銃の操作にしても、触ったことが無い銃はそんな瞬時に構造を理解して使いこなすのはほぼ不可能です。

 ある程度銃はセレクター等部品は似たような箇所に設置されている場合が多いですが、特殊な操作をする銃は少なからずあり、兵士でもちゃんとその銃の訓練を受けないと完璧に使いこなすことはできません。

 初めて見た銃をちょっと触っただけで使いこなすというのはちょっと難しい話ですね。特に普段使ってる銃の癖を身体が覚えてしまっていると、誤操作が多くなってしまいます。

 

 戦闘時の行動も、単騎で突っ込むよりは仲間と連携し死角などをカバーしつつ必要最小限の動きで効率よく敵を排除する方が多いです。

 それぞれに担当のポジションがあって、突入する人なら突入して狙撃など外から支援する人は外からという風になるので、一人でそれ全部を兼任することはできませんし担当がいるという事はそれの専門に技術を持った人が必要ってことです。

 一つの分野、狙撃なら狙撃とそういった専門技術は数年かけて身につけていくものなので、学生の段階で全てをマスターしたとかはもう創作ならではの話でしょうね。

 また、任務など目的に合わせた配置や装備が必要なので、その時その時でそいうのは変わってきますし、全部同じ装備で何とかなる場面はそうそうありません。


 このほかにも、どう考えてもプロがやる行動としては不相応な行動はいくつもあるでしょう。

 ですがあまり拘りすぎても作品をつまらなくさせるだけですし、映画などでも派手に見せるためだけに間違った行動をさせることもありますから、そこは自分の作品の雰囲気と相談していろいろ考えてみるのがいいでしょうね。

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