弾薬の種類2
前回言った通り、今回は各銃に使われる弾の名称の紹介と解説になります。
弾の名称は、多くがその口径、つまり弾薬の大きさに固有の名詞を付ける形となっていますが、大きさはメートル表記だったりインチ表記だったりばらつきがあるので、ややこしくなりがちです。
ですので、一応名称のほかに、メートル表記で弾のサイズも書いておきます。
銃弾のサイズの見方ですが、例えば9mm×19弾の場合だと、『9mm』の部分が弾頭の直径、『19』の部分が弾頭を含めない薬莢のみの長さとなっており、19の後ろにアルファベットを足してリム(薬莢の下部分外周のでっぱり)の形状の違いを表す場合もあります。
リム形状を表す場合その多くがRと付き、これはリムドを意味するのですが、リムドとは薬莢よりリムが若干大きくなっているもので、リボルバーの弾薬に多いです。
このリム形状のおかげで、シリンダーに弾が引っかかるようになってます。薬莢とリムが同じ大きさのリムレスなどは、シリンダーにいれても引っかかる部分が無いのでたとえ入れられても抜け落ちてしまいます。
また、今回は漫画、映画、アニメなどに登場する銃が使うものをメインにやっていきます。ご了承ください。
※サイズは資料によって数値にばらつきがあるので、私のも正確な数値じゃないかもしれません。あくまで目安として覚えておいてください。
『リボルバー編』
「.22Magnum」
サイズ:5.6mm×26R
オートマチックの拳銃で多い22LR弾の薬莢を長くしたような弾です。
使用する銃は主にハイスタンダードデリンジャーなど。
「.38Spl(スペシャル)」
サイズ:9.65mm×29R
38S&W (スミス&ウェッソン)Splとも。
多くの銃で使われている弾です。日本の警察もこの弾を使用するリボルバーを使っています。
「.357Magnum」
サイズ:9.65mm×32R
.357マグナムは、コルトパイソンなど有名なリボルバーが使っている弾ですね。
人相手ならボディアーマーを着てない限りこれでも十分です。
「.44Magnum」
サイズ:10.972mm×32R
おそらく、リボルバーの中では一番有名な弾なんじゃないでしょうか。
S&WのM29やデザートイーグルなど多くの銃に使われていますね。
「.45LC」
サイズ:11.43mm×32R
コルトSAAなどで使用する弾です。LCはロング・コルトの略。
SAA共々知名度は上がってきたんじゃないでしょうか。
これをオートマチック用に薬莢を短縮しリムレスにしたのが後述する45ACPになります。
「.454Casull(カスール)」
サイズ:11.63mm×34R
かなり大型で高威力の弾です。当然使う銃も大型のものが多いです。
ここまで来ると対人用というより猛獣用ですね。狩猟などに。
主に使う銃はトーラス・レイジングブル、スタームルガー・スーパーレッドホークなど。
「.500S&W Magnum」
サイズ:12.7mm×41R
市販されている拳銃弾ではトップクラスの威力を誇る銃弾です。
当然その分反動も強烈ですが。
『オートマチック拳銃編』
「4.6mm×30弾」
H&K社が開発したMP7で使う弾です。
PDW用の弾なので他の拳銃弾よりも貫通力などに優れます。
「.22LR」
サイズ:5.59mm×15
一般的な小口径拳銃弾です。LRはロング・ライフルの略。
安価で低反動なので、民間人には結構人気があります。
「SS190」
サイズ:5.7mm×28
FN社のP90及びファイブセブンで使用する弾です。
非常に高い貫通力を持った弾になります。
「.25ACP」
サイズ:6.35mm×16SR
リム形状のSRはセミリムド。薬莢よりもリムが少しだけ大きいものです。
そこまで威力はありませんが、一応銃弾ですので殺傷能力は十分にあります。
「.30Tokarev(トカレフ)」
サイズ:7.62mm×25
7.62mmトカレフとも。
日本のヤクザなんかも持ってるあのトカレフが使用する弾ですね。
「.30Mauser(モーゼル)」
サイズ:7.63mm×25
7.63mmモーゼル(またはマウザー)弾とも。
使用する銃はモーゼルC96など。
「.32ACP」
サイズ:7.65mm×17SR
ワルサーPPKやSIG P230など比較的小型の拳銃で多く使用されます。
「8mm南部」
サイズ:8mm×21
名前の通り、日本軍が使用していた銃の弾です。
主に使う銃は南部14年式拳銃など。
「.357SIG(シグ)」
サイズ:9.06mm×22
SIG社が作った弾丸で、少しマイナーな弾ですが同社が開発した拳銃などで使用でき、公的機関などでも使用されている信頼性の高い弾丸です。
「9mm Makarov(マカロフ)」
サイズ:9mm×18
ロシアのマカロフなどで使われている拳銃弾です。
これの強装弾のようなもので、9mmPMMという銃弾もあります。
「9mm Luger(ルガー)」
サイズ:9mm×19
9mmルガー、または9mmパラベラムとも。
現在軍や警察などに使われている拳銃の多くはこの弾を使用します。
ベレッタ社の拳銃やグロック17など、この弾を使う銃も有名な物が多いですね。
「.40S&W」
サイズ:10.16mm×23
装弾数は9mmとそう変わらず、45口径と同程度の威力を確保できる弾として、現在357SIGよりもこちらの弾の方に注目が集められています。
例えば、SIG社のP226は9mm弾で装弾数が15発なのに対し、40S&W弾で12発とそう変わらず、45口径弾を使用するコルトM1911が7発と40S&W弾仕様のP226はこれの倍近い装弾数になります。
9mmとそこまで変わらない装弾数に45口径とほぼ同等の威力と非常に実用的な弾丸で、最近ではこの弾を使用可能な銃も増えてきています。
「.45ACP」
サイズ:11.43mm×23
こちらも9mmパラベラム同様知名度の高い弾ですね。
大口径弾の類に入り、弾頭重量も重く、かなりの破壊力を持ちます。
また、弾速も音速を超えないので、サプレッサーとの相性もいいですね。
「.50AE」
サイズ:12.7mm×33
AEはアクション・エクスプレスの略。
大口径弾で、これを撃てる銃はそれほど多くはありません。
その中ではデザートイーグルが有名ですね。
『ライフル編』
「5.45mmUSSR」
サイズ:5.45mm×39
AK74などに使用する、ライフル弾です。
高い貫通力に加え、柔らかいものに着弾すると回転しながら内部を掻き回すという非常に強力な弾丸です。反面、硬いものは貫通するだけと効果は薄くなりますが。
「5.56NATO」
サイズ:5.56mm×45
SS109弾と呼ばれるものが、今アメリカ軍がM16やM4で使用しているものになります。
現在使われている5.56mm弾というと、大体こちらになりますね。
「7.62NATO」
サイズ:7.62mm×51
.308Winchester(ウィンチェスター)とも。
多くの大口径アサルトライフルや、スナイパーライフルはこの弾を使用します。
アメリカ軍で言えば、M14や、M40などでしょうか。
「USSR M1943」
サイズ:7.62mm×39
AK47、AKMなどで使用される銃弾です。
安価で、AK74が登場した現在でも使われています。
「7.62mm Russian(ロシアン)」
サイズ:7.62mm×54R
URRS Type 54Rとも。
1891年頃から使用されている銃弾で、現在でもドラグノフなどで使用されているロシア製の銃弾です。
「.338LapuaMagnum(ラプアマグナム)」
サイズ:8.58mm×71
スナイパーライフルに使用する大口径弾です。
1㎞以上の狙撃でも精度を保てる銃弾で、近年では7.62mmではなくこちらを使用するスナイパーライフルも増えています。
「.408Chey-Tac(シャイタック)」
サイズ:10.36mm×77
シャイアン・タクティカル社の銃のみが使用できる専用弾で、50口径のライフル弾よりも小さいですが、低反動高精度でほぼ同じ距離の狙撃を可能としています。
「.460Weatherby Magnum(ウェザビーマグナム)」
サイズ:11.63mm×74
ウェザビー社が開発している銃弾で、ゾウでも殺せる威力がある……と、言われています。
実際かなりの破壊力と貫通力があり、市販されている銃弾の中ではトップクラスの威力を持ちます。
「.50BMG」
サイズ:12.7mm×99
.50Caliberとも。
狙撃銃では、対物ライフルのバレットM82。さらに重機関銃のM2など幅広い活躍を見せる銃弾です。
非常に強力な銃弾で、知名度もかなり高いです。
「14.5mm×114 Soviet」
サイズ:14.5mm×114
デグチャレフPTRD1941、シモノフPTRS1941といった、まだ対戦車ライフルという名称が使われた時代の銃弾です。
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