6
だが、当たり前だが、不幸美人は神でも聖母でもマザー・テレサでもない。
神と違うところ。
それは、がっつり見返りを求めているところだ。
不幸美人はどMではあるが、痛みばかりを欲しているわけじゃぁない。
辛いことのあとに待ち受けている幸福こそ、不幸美人が本当に欲しいもの。
それは、もちろん、愛である。
不幸美人の愛するばかな男たちは、それをきちんと理解した上で不幸美人とほどよい距離を保っている。
メールや誘いにだって、5回に1度は答えるし、会えば、甘い言葉をかけ、不幸美人を舞い上がらせる。
そうやって不幸美人を飴と鞭でうまく飼い慣らしているのだ。
関連小説
嘘つきさん/学生作家志望
★17 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます