第5話 浮気と不倫
自分は基本的に1人の相手と長く誠実に付き合うタイプだが、1度だけ浮気をしたことがある。
3年間付き合った看護師の彼女との頃だった。
相手は、その彼女と付き合う前のモテ期に軽くデートをしたことがある子だった。
若くして結婚した人妻で、夫から酷いDVを受けていた。久しぶりに連絡が来て、相談に乗って欲しいと言われて行ったら、そういうことになった。
その子は顔立ちも性格も良く、当時は「なんでそんな男と」と思ったが、今では、いい子でひどい恋愛をしている女の子はいくらでもいることを知っている。
良い恋愛をするかどうかと、容姿や表面的な性格はあまり関係がない。
セックスを上達するには、一人の女の子と長く付き合うのが一番だ。
同棲生活の成果か、気がつけば自分は女の子を満足させることができるようになっていた。相手の人妻は、最初のセックスでイッた。
人妻とはセックスをするつもりがなかったので、その後に彼女との約束を入れてしまっていた。
一緒に住んでいるので約束をドタキャンするわけにもいかず、人妻とベッドを共にした後に素知らぬ顔をしていつも通り彼女に会ったら、彼女はその後のセックスで何かを察してしまったようだった。
しかし、彼女は何も言わなかった。そして、しばらく借りてきた猫のように気を遣うようになった。
女の子は、浮気をされると自分を責めるのだと思った。そして、それは何よりもひどい仕打ちのような気がした。
また、女の子は同じ日に別の子を抱くと本能的にそのことを察するのだと思った。
世の中いろんな関係性はあれど、少なくとも相手にバレるような浮気というのは最低なのだと理解した。
浮気相手の人妻からは、ベッドを共にした後に「これからも逢って欲しい」と言われたが、断ることにした。
しかし、看護師の子と別れた後に付き合った子は、人妻だった。自分はフリーだったが、相手は不倫という立場だった。
以前書いたように、日本人にはあまりにも彼女や妻の「メスの側面」にちゃんと向き合える男が少ないので、世の中に女性の不倫は多い。
多股の時期は、デートするのはほとんどが彼氏持ちか人妻だ。
彼女達は恋愛経験のなかで自分のメスとしての要素に気づいていて、さらにそこから沸き上がる欲望のケアの重要性にもよく気づいている。
多くの男が自分の人生から逃げるために浮気や不倫をするのに対して、女性は自分と向き合うために性に向き合う。
一人では性に向き合えないので、夫や彼氏がそこから逃げると、他に相手を必要とする。
女性の浮気や不倫は、一部の病的なケースを除けば、ほとんどがそのパターンだ。
だからこそ、女性の性に向き合えない男は子供がいたり長年連れ添ったりしても捨てられるのだ。
同い年の人妻の子は、気品に満ち溢れていた。連れて歩いていると、通りすがりの人が振り返り、一緒に行ったバーやレストランで店側の接客が変わる、そういう子だった。
結婚前はモデルの仕事もしていたようで、夫には「
トロフィーワイフにはいくつかパターンがある。
貧しい家庭出の女の子が容姿を武器に「玉の輿」でトロフィーワイフになる場合は性格に品がないことが多いが、その子は実家も裕福で、生まれた頃から持っている余裕がもたらす品の良さが性格にもにじみ出ていた。
自分はどちらかというとハングリーなタイプなので、批判的な性格についてずいぶんと窘められたものだった。
彼女には子供が一人いたが、妊娠してから夫とは一切セックスしていない、と言っていた。
母としての自分、女としての自分を人生に位置づけたいのに、夫はそこから逃げているのだった。
出会った時には他に彼氏がいたようだったが、僕と一度デートしてセックスした後、彼を振ったらしい。
過去に他の男に女性を寝取られた自分が、気がつけば、2人もの男から寝取ることになってしまった。
性に真剣な女の子はシビアだ。
彼女は時間が自由になる仕事をしており、自分は大学院生だったので、昼間に会ってホテルでセックスをしていた。
彼女は元モデルらしく手足の長いスラッとしたスタイルでありながら大きな可愛いお尻をしていて、言葉責めに弱かった。
卑猥な言葉を耳に囁くと、一気に興奮して顔が紅潮し、腰砕けになった。そのまま言葉責めを続けて、愛撫しながら下腹部へと下り、実況しながらクンニすると、すぐに昇り詰めた。
付き合いは1年ほど続いたが、男女の関係としては、それ以上付き合うなら結婚するか子を持つかという段階になってしまった。
彼女はピルを飲んでいたので中出しをさせてくれたが、イク時に「精子ちょうだい、赤ちゃんが欲しい!」と叫ぶのがいつも心が痛かった。
結局、理性の面では二人とも置かれた状況をお互いによく理解していたので、話し合って別れることになった。
彼女はトロフィーワイフとしての妻、一児の母の役割に戻り、自分は大学院生として修行中の身に戻ったのだった。
自分にとって、3年付き合った看護師の彼女と、この人妻との経験は「女の子の期待に応えられない不甲斐ない自分」として、甲斐性の重要性を気づかせてくれることとなった。
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