第246話 仕事と俺

前回の更新から、半年以上間が空いた。

その間、世界規模の流行り病関連のネガティブないろいろに引っ張られたり、順調に通えていた仕事場が通勤するには条件が厳しい場所に移転することに伴い転職を余儀なくされたり等でメンタルが弱り、また増薬になった。

と言うか、以前減薬した分が戻っただけではあるのだが。

とは言え、弱ったメンタルは弱り切ったままではなく、弱ったりマシになったり、あるいは好調になったり、波を描いていた。

なお現在は比較的好調かつ安定している方だと思う。


職場の移転通達は、非常に急で雑だった。


「来月から移転することになりました、ついては、移転先に異動するか、比較的近い場所にある系列事業所に異動するか、あるいは辞めるか、来週までに決めてください。」


移転日のほぼ1か月前のある日、終業後に唐突にそう告げられ。

突然すぎて半ば呆然としながらの帰り道、耐え切れなくなってパニックを起こし、仕事中の相方に泣きながら電話したし、義母さまにも泣きついた。

相方も義母さまも、俺にとっての最善策を一緒に考えてくれ、結果退職を選んだ。

幸い、転職先はすぐに決まった。

いわゆる普通の会社への就活も頭の片隅にこびりついてはいたものの、なにぶん急だったため、無理も背伸びもせずに今回も障がい者就労継続支援A型事業所を選んだ。


5年の療養生活を経て去年から働きはじめ、改めて気が付いたことがある。

俺は、仕事が嫌いだ。

仕事は嫌いだけど、「頑張って働いている俺」は好きだ。

そして「成果が判りやすくダイレクトに出る仕事」は言うほど嫌いじゃないし、「成果が判りやすくダイレクトに出る仕事を頑張ってこなす俺」は大変好ましい。

なんならその場合、仕事内容はハードルが高くても嫌なストレスにはならない。


幸いなことに、A型事業所は「成果が判りやすくダイレクトに出る仕事」がほとんどだ。

あるいはその類の仕事しかない、と言いきっても良い。

個人的に、とても自己肯定感を得やすい環境のため、ポジティブに仕事に取り組める。

仕事で精神障害を患った俺にとって、「ポジティブに頑張って働いている俺」を「好ましく思えていること」を自覚できるのは、非常に有意義だと感じている。


明日も仕事だ。

有意義に取り組もう。

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