第243話 週休2日

障がい者就労継続支援A型事業所に通うことになって、1週間が過ぎた。

時短とは言え5日間連続勤務、通いきれるかやや心配ではあったが、乗り切った。


事業所に通う人たちは様々にデコボコだ。

足が悪い、目が見えない、耳が聞こえないなどの身体に障害のある人も居れば、俺のような精神障害を抱えている人、知的障害の人もいる。


また事業所では、「自分なりの頑張り」が評価される。

各々のペースと能力には差もある。

俺にとっては簡単なことでも四苦八苦する人はいるし、逆にその人が得意なことは俺が苦手でフォローされることもある。


仕事内容もいろいろあるが、基本的に作業した「数」が目に見えて判るものが多い中で、「私はこれだけやってるのにあの人はこれしかやってない!」などの声が一切上がらない現場は初めてだ。

むしろデコボコな人たちがお互い気持ち良く積極的にフォローし合う環境で、多くの「ありがとう」が飛び交っている。


ぬるいだろうか。

ぬるいだろうな。


でも、そんなぬるさが必要で、助けられている人たちは確かに居るのだ。

俺も含めて。




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