第242話 応援

カクヨムにはうつの闘病記がいくつも連載されている。

病状のことを細やかに記す人もいれば、心の叫びを書き出している方もいる。

環境も状態も考え方も違うけど、どれも他人事ではない。


そんな中、いくつか気になる連載があった。


どうしたら良いかわからない。


端々でそう訴えている記事だ。


ある記事には具体的なアドバイスの応援コメントがあった。

行政を頼れ、というものだ。


連載記事から、その方たちが苦しんでいて不安を抱えていて辛いのは嫌というほど伝わってくるのだが、どのトピックを見ても、確かにそれを具体的にどうにかしようとしているようには読めなかった。


どうしたら良いかわからない。


そこで立ち止まってしまっていて、動いていないのだ。


どうしたら良いかわからないのは本当で、何も思い付かないし考えがまとまらなかったり、そもそも考えるエネルギーがないのかも知れない。

それはよくわかる。


でも、何も考えられないなら、思い付かないなら、どうしたら良いかわからないなら。

具体的に、行政に頼れと言われているのだから、まずは相談することを試みてはどうだろうか。

自分で相談できないなら、医者に診断書を書いてもらって、客観的で正確に自分の状態を他人に伝えられる手段を用意してはどうだろうか。

そしてとにかく、助けてくれと、しかるべき手助けの手段を持つ相手に、訴えてほしいのだ。


そうしたら、あるいは、何か変わるかも知れない。


それにはエネルギーがいる。

とんでもなく大変だと思う。


でも、それでも。

少しでも、今より少しでも楽になるために。

踏ん張って、振り絞って、頑張ってほしいと願ってしまう。


大きなお世話かも知れないが。

他人事ではないから、歯がゆくて祈らずに願わずにいられないのだ。

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