第236話 怖い
最近、とあるSNSでは 「#ふぁぼの数だけ怖いものを語っていけ見た人は道連れ」 というものが流行っているらしい。
各々、怖いものを語っているのも目にする。
だが、その内容を見ていると、本当にそれは怖いものなのだろうかと疑問に思う。
3年前、俺には「怖い」と感じるものがたくさんあった。
電車・人混み・救急車などのサイレン・子供の声など。
それに遭遇するたびに、体温は下がり、強張った全身が震えて足がすくみ、心臓が締め付けられ眩暈がし、血の気が引いて汗が出るなど、即時身体に変調が表れた。
泣き出すこともしょっちゅうだった。
そしてそれらは、当時の俺にとっては、確かに「怖い」ものだった。
今、それらが怖いかと言われると、そんなことはない。
克服したからだ。
だが、怖くなくなるまでには、相方をはじめ沢山の人の協力と長い時間と金銭と俺の努力や気力など、本当にいろんなものを要し、ふんだんに消耗した。
「怖い」というのは、そういうものだ。
#ふぁぼの数だけ怖いものを語っていけ見た人は道連れ
これで語られている怖いものは、その多くが苦手だったり嫌いだったりするように思う。
「苦手」なものはあるだろう。
「嫌い」なものもあるだろう。
でも、それとこれは違う。
「苦手・嫌い」と「怖い」は、まったく異なるのだ。
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