第233話 また家族が増えた

用は無かったのだが、近所のショッピングモールに入っているペットショップに立ち寄った。

見に行ったのは勿論(?)小動物コーナー。


先客がいた。

それは若いカップルで、ハムスターを物色しており、どれにするー?などと話している。

やがて、目星を付けたらしく、ジャンガリアンハムスターの1匹を店員さんにケージから出してもらい。


「触らないでくださいね。」


店員さんの制止も聞かず、手を伸ばし。

それを避けようとした店員さんの手から、ハムスターは床に落ちた。


「!!!」


俺と店員さん、大慌て。

だが対してカップルは。


「やっぱ要らないです。」


と立ち去ってしまった。


ハムスターを拾い上げた店員さんと目があった。

悲しそうに見えた。

そして、ハムスターは元気そうに見えた。


それから数時間後の今。

そのハムスターは、家で寛いでいる。


1月20日生まれの、ジャンガリアンハムスター(パイド)の女の子。

名前は、ごま。


元気そうにカラカラと回し車で走ってはいるが、人の腰の高さから落ちたので念のため、明日、いつもお世話になっている動物病院に連れて行く予定。


なお隣のケージの中で、おもちはマイペースにご飯を食べている。

なんとも、平和な景色である。

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