第85話 閉鎖空間における人口密度

時間軸は前後する。

第84話に対比する内容にはなるのだが、先日、電車に乗る練習をした。

乗ったのは、1駅。

それが限界で、ついでに吐いた。


1駅は大体4kmで、これは普段俺が普通に歩ける範囲だ。

吐いて、ぐったりして、休んでいる時間より、帰路に歩いた時間の方が早かった。

その間、1時間もかからない。


更に、バスにも乗ってみた。

週に1回歩いている10kmのうちの、6kmにあたる。

これは始発から終点までなので、座れたのだが、だんだん人が増えてきて、満席&立っている人がちらほら、と言う閉鎖空間になった。

吐きそうになった。

それでも耐えられたのは、出入りもありながら、徐々に人が減っていき、終点に着くころには最初に乗り込んだときと同じように、空席が目立つほどにがらがらになったからだろう。


乗ってみてた結果を踏まえて考えてみると、電車もバスも、おそらくそれそのものが怖いわけではなくて、閉鎖空間における人口密度が高い現象が怖いのかな、と思った。

とはいえ電車の音は怖いが。可能なら視界にも入れたくないが。


事実、ガラガラに空いてさえいれば、40分間の電車にも乗れるし(と言うか乗れた)逆方面に向かう電車内の満員っぷりを見た際には気持ち悪くもなった。


また、大通りを大量に人が歩いているのもたまらなく怖いのだが、これも横道に逸れるなり、人混みを回避する行動がとれれば、怖くなくなる。


踏まえて「特定条件下以外の人口密度の高い状態が怖い(確信)」


おそらく、今はそういう状態なのだ。

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