第58話 不安階層表について
今更だが、カクヨムでエッセイを書き始めてから、気付いたらPVが5000を超え、47個の★を頂き、20名の方にレビューも書いて貰えた(2016年6月6日現在)それだけ多くの人に読んで頂けていると思うと、嬉しくもあり、拙さを恥じ入る気持ちもあり。
それはそうと、レビューの中で、系統的脱感作法に触れていらっしゃる方がいる。
それによって、電車に乗れないなどの事柄に対処できるのでは?と言うご意見だった。
もっともだ。
と言うか、実はかつて、それをやろうとしたことがある。
うつの診断を受けてから、1年経ったころだった。
かかっているお医者先生に、「今何が1番怖い?」と唐突に聞かれた。
その当時は電車以外にも本当にいろいろ怖いものがあって、お医者先生もどれから手を付けるべきか悩んだのかもしれない。
だが、その質問そのもので、怖くなってしまった。
何が怖いか、考えただけで軽いパニックを起こしたのだ。
お医者先生と相方が、そのときどんな反応をしたのかは覚えていない。
と言うか、パニックを起こしているときは周りの状況が見えていないので、その都度ほとんど何も覚えていない。
本来だったら、そのヒアリングから不安階層表を作り、対処していく予定だったのだろうが、それどころではなくなった。
以来、不安階層表の話は一切出ていない。
お医者先生はその話題に触れないし、こちらからも切り出さない。
不安階層表と言うのは、具体的に言うと、不安や恐怖を感じる場面を特定し、それぞれの場面についてどの程度、不安や恐怖を感じるか点数つけた配列表のことだ。
自分が不安を感じる事を、ランキング表にし、最も抵抗があり「絶対にできない!」(だけど、できるようになりたい)と思うことを頂点に、何の不安も感じない行為を底辺に設定し、そしてその中間にあてはまるものを、じっくり考えながら表に書いていく。
そのような階層表を作ると、自分の行動傾向がわかり、目標までのステップが明確化され、段階を踏んでわかりやすい計画が立てられる。
しかし、俺は、頂点も底辺も、そもそも書けなかった。
書く前に、「何が怖いか」を考えただけでパニックになってしまったのだからどうしようもない。
ただ、そういう療法も確かにある。
それで症状が軽くなる人も居るだろう。
症状は千差万別だ。治療法も千差万別だ。
俺には合わなくても、合う人もいると思ったので、触れてみた。
(触れながら、実は今もちょっとドキドキしている:苦笑)
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