第56話 2度と出来なくなったらどうしよう

今でこそそうは思わなくなったが、病んでから1年半くらいまでは、何かあるにつけ、2度と出来なくなったらどうしよう、と泣いていた。


例えば、電車。

今も乗れないが・・・と言うより極端に苦手で、乗る練習が必要ではあるが、以前は1度電車に乗れなくなったことで、2度と乗れなくなったらどうしよう、と思ったし。

玄関に近づけなくなったときも、2度と外出できなくなったらどうしよう、と泣いていた。

実際には、そんなことはなくて、再び外出も出来るようになった。


だから、今、電車に乗るのが極端に苦手になったのは事実だが、2度と乗れなくなったらどうしよう、とは思っていない。

怖いが。

途中下車するし、吐くし、見たくもないし、音も聞きたくないし、怖いが。


それでも以前に比べたら、意識が前向きになってきたのは間違いないのだ。

だからこそ、立ち向かえているのだと思う。


「たくさん失敗しても、1度成功すれば良いんだよ(意訳)」


相方はじめ、友人にもよく言われていた。

大抵言われるときはパニック起こして泣いているか、多少落ち着いてきたかのときなので、あんまりちゃんとは覚えてないから意訳なのだが(折角アドバイスくれているのに済まん)


今、「電車に乗ること」は、たくさん失敗するであろう事柄ではあるが。

そもそも挑戦しなければ失敗も出来ないし、当然成功も出来ないから、時間と気力と、何か理由があるときには(あるいは理由を作ったときには)出来るだけ、乗ってみるようにしている。

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