第13話 唐突に人混みが怖くなる

電車に乗って、友人の披露宴にお招きいただきお邪魔した日。

いろんな路線の入るターミナル駅が最寄りになる会場のある駅に着いたら。

急に人混みがとてもとても恐ろしくなりました。

それまで、何ともなかったのにもかかわらず、です。

鬱になってからディスニーランドも連れて行って貰ったし、でも平気だった人混みが。


駅から会場までは目と鼻の先。

それでも、がくがく震えて、おぼつかない足取りで、泣きそうになりながら。

いや、実際泣いていたかも知れません。

「人混みが怖い。知らない人がいっぱいいる。」

しがみつきながら、相方に訴えました。

「大丈夫だよ、僕も知らない人たちだから(大真面目)」

・・・・そんなオモシロい解答いらねーよ。

ってツッコミが出来たのは、ずっと後になってから。

言われたときは、そんな余裕ありませんでした。


会場に着いたら、知っている人がいっぱいいて(友人だから当たり前かw)

ホッとしたのと同時に、崩れ落ち。

会場に居た友人に抱き着き、泣きつき。

誰かに引きはがされて(抱き着かれた友人は針金を持っていて危なかったんだそうだ、そんなん全然見えてなかった)半ば強制的に椅子に座らせられて、不安時に服用する薬を飲まされ。


鬱になった当初は、人混みは特に怖いものではなかったのだけど。

以来、今でも人混みは「怖い」です。

人混みを嫌う人はそれなりに多くいますが、「嫌い」なのと「怖い」のはこれまた全然違うんだ。

なぜ怖いのかは判らない。

限定はされているけど、怖くない人混みもあるからです。

例えば、ライブ会場。

ぎゅうぎゅう詰めでも、逆にテンションあがります、これは怖くない人混み。

むしろ心地良いくらい。

「知らない人」には違いないのだけどね。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る