仮想箱

作者 kinomi

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★★ Very Good!!

これは仮想的な世界だ。

内在する意識がデータとなり得ても、切り取られた流れを繰り返すだけの世界は優美であり、死んでいるよう。

砂漠で枯れ果てかけた思いの行方。

踊る行為に意味があるのか、勝手に見出すものに惹きつけられたのか。

ただただ終わる世界の姿に、感情を乗せた時に、停滞した歯車はカチリと回る。

そこに見る姿を尊いと感じることが、心だろうか。

★★★ Excellent!!!

一つ一つの文章と構成が美しく、読者である私自身が「仮想箱」の中に入り込んだような錯覚さえあります。
軽く読んで軽く消費できるタイプの物語ではありませんが、どこか寂しげで印象に残る情景描写がたいへん魅力的です。
各エピソードは短めに区切られているので、そういった空気感がお好きな方は是非。

★★★ Excellent!!!

最初から、最後まで、不可思議すぎて、確かに人類は進化し、意識の死は超越したかのようです。
だからこそ、この、箱が怖く思える。まるで、あの世のよう。
良いところだと教えられていても、実際は分からない。
あと、現代社会の寂しさも、見事に捕らえてるきがします。
老人ホームに入所するお年寄りなどの、リアルとは違う意識の中を
表現している作品で驚きました。あくまでも、ウチの思った事です。