敵もさるもの引っ掻くもの

 『敵もさるもの引っ掻くもの』とは、競り合っている相手もさすがにすぐれているということの形容。


 『さるもの』は『然る者』、つまり『さすがな者』という意味で、その『さる』に動物の『猿』が引っ掻くというとかけているんだそうです。故事やことわざというのは、語呂の良さというかテンポがいいものが多いですね。


 あまり普段から競り合う敵もいないものですが、北海道で出会わないことを心から感謝したくなる敵が『ゴキブリ』です。

 北海道にはゴキブリが生息していないと聞きますが、寒さをしのげるビルでは時折茶色いやつを見かけたことはあります。けれど、あの黒いやつはまだやっぱり見たことがありません。

 彼らも生命力や瞬発力は相当すぐれているようですね。伊達に3億年前から生き延びていないのかなぁ。


 群馬県で遭遇することもあるのかとびくびくしているのですが、幸いなことにまだお目にかかっていません。このままゴキブリ知らずで生きていきたいものです。うちの愛猫たちが大騒ぎになりますからねぇ。


 拙作『にゃむらい菊千代』の中に、ゴキブリをキャラとして登場させたのですが、彼らの恐ろしさを知らないからこそ書けるのかなという気がします。


 それにしても、本州にはあるけれど北海道にはないものって結構あるんですよね。その大きな原因はやはり寒さでしょうが。園芸でも咲かない花やならない実が多いのかな。また思い出したら書いてみたいと思います。

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