お化け屋敷
我が家の子どもが通っている小学校には、秋祭りというのがある。
期間は三日間。昼休みに体育館で行われるらしい。有志の生徒がお店を出し、残りの生徒は買い物? をするらしい。お金を使わないそうなので買い物とは言わないのかな。親は参加しないので詳細は不明。
とにもかくにも子どもたちにとってはものすごく楽しいお祭りのようだ。
長男が一年生のときのこと。
理科室を使ったお化け屋敷に大興奮して帰ってきた。
「何回も入った!」
よっぽど楽しかったのか、その週末から家でお化け屋敷をはじめた。
二階で珍しくケンカの声も聞こえず、走り回っている様子もない。えてしてこういう時が一番悪いことをしているのはわかっているんだけど。
せっかく静かにしてくれているんだからと放置していたら・・・。
「ご飯できたよ~。並べに来てよ~」
下から声をかけても誰も降りてこない。
何をやっているのかと見にいってみると。
二階の子供部屋のドアに張り紙がしてある。
『はいるな』
入るなと言われてもねぇ。
一応ノックする。
「なに~?」
「ご飯だよ。・・・開けるよ」
「だめ~!!」
四人同時に叫ぶ声。
でも駄目と言われたって開けますよ。
ガチャ。
「・・・・・・」
あ~。やられました。
十四畳ある広い部屋がえらいことに。
カーテンを閉め電気も消した薄暗い部屋。机を動かし、布団を机から椅子に渡してかけ、部屋中に毛糸を張り巡らしてある。
・・・別にいいよ。ちゃんと片づけしてくれるなら。
と思っているのに。
片づけないから結局怒るはめになる。やってもいいんだけどね。片づけはしてもらわないと。
ちょっとやそっと散らかしてるんじゃないんだから。机から家具から移動させてる後始末はね。
それなのに。
怒られても怒られても繰り返す。
お化け屋敷ごっこ。片付けができるようになるのが早いか、この遊びに飽きる方が早いか。
さてどっちでしょう。
その日が早く来ることをのぞむ母である。
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