【フランス問題】差別は、姑息さの自覚がある卑怯。

 差別的な行動って、本人にはそれが卑怯な行いだという自覚があるんだよね。だって悪いと思ってないならもっと堂々とやるんだよ、奴隷制度みたいに。胸を張ってさ。何も悪くないって心の底から確信してないと出来ないのが純粋な差別よな。でもそこまで行くのは難しいよ、世論と一致しなければ嫌でも気付くはずだからね。


 でも、ちょっとでも頭の出来が良いヤツとなれば、世論と比較するまでもなく、自分たちが掲げている理想とか善良っていうイメージと相反する行動だってことはすぐ理解するんだよね。その結果、二つの道が出て来て、どっちかを選択するよね。キッパリ止める道と、言い訳をしてズルズル続ける道。信念だの思想だのは後者なだけ。


 差別に気付いたけど止めたくなかった、あるいは自分が悪かったと認めたくなかったところに、都合の良い言い訳を見つけたんだよ。それに名前が付いてて、宗教とか思想とかポリシーとか哲学とかってタグがくっついてたんだわ。差別されるべき理由だとかね。それらを掲げてる連中も、ホントは自覚あんのよ。言い訳にしてるって。


 差別をやってるヤツは二種類に分かれるわけよ。頭がとことん悪い奴と、嘯いて虚勢を張ってる奴ね。理屈ではそうならざるをえないわけ。だから、差別は堂々反対と標榜される。誰もがね、差別反対って堂々とね、胸張って言える言葉なんだよね。


 で、差別的行為はその逆になるよ。恥ずかしい行為。だけど何が恥ずかしいのかをちゃんと理解させようという人はあんまり見ない気がする。差別反対って叫んでるけど、それは差別が悪いことだからだ、ていうさ、循環論法になっていて、何が悪いのかとなるとはっきり言えなくなっちゃう。それだから無くならないんだと思うの。


 差別的行為は、本人は自覚してやってんのよ。無自覚なケースもあるけど、その場合は、気付いた時点でものすごく恥ずかしいと感じないといけない行為なんだよね。


 二重の意味でね。気付かないバカだったことの恥ずかしさと、差別をやっていたということ自体の恥ずかしさとね。だから「これは差別じゃない!」とか、言い訳をして、恥の上塗りをしてしまいがちだったりもする。


 何が恥ずかしいのかと言えば、バカだということだよね。それに尽きる。


 日本にも差別はあるし、差別的行為もあるし、それを隠す行動もあるよ。有名な、京都の「お茶漬けでもどうどす?」てのはその代表格のフレーズだし。


 あれは、「はよ帰れ、気が利かん奴やな、アホウが。」ていう侮蔑が籠もった言葉なワケだよ。だけどそういう侮蔑ってのは恥ずかしい感情だから徹底して隠して、それでも表出しなきゃいけない機会があった時には、使わざるをえないから、必要に迫られて編み出された隠蔽言葉なんだと思うのよ、あのフレーズは。


 だって、誰かを蔑視で見るってことほど頭が悪い行為もないでしょ。


 その誰かさんの何を知ってるの、てなるのよ。その人の表面的なことさえ理解してない程度なのに、あたかも知ったかぶりでその人を評価して、バカにしているとか下に見下している行動ってのが、この「差別的行為」であって、そういう風に一から説明したら、どれほど頭が悪いのかってのが露見するじゃん。


 そして、そういう理屈は誰でも一瞬でピンと来るようなことなのよね、それを教わっていたら。バカの取る行為そのものだからだ、ていうシンプルな理由だからね。


 その単純極まりない、当たり前の行動なんだよ、本来の「人を尊重する」ってこととか、「差別をしない」ってことは。だけど、いつの間にやら、すごく高尚な行為か何かみたいに付加価値を付けた奴がいるんだよね。人を尊重したり差別をしないって、ごく当たり前の、普通の人がやる普通の行為に過ぎないのに。


 たぶん、それが出来ない、難しいと思ってる奴がご褒美として付けた価値だわ。




 …まぁ、そんな感じよね。(あまりに当たり前の話すぎて書く気が失せるよね)




追記:

 私、常から「バカにバカと言って何が悪い」と書いてるけども、実のところは恥ずかしいこと書いてる自覚はあるよ? バカというのは最上級の侮辱だからね、この言葉を使う奴もバカだという証明をしてるようなもんだからさ。バカと言うヤツがバカ、てことですよ。


 そんな言葉は覚悟がなきゃ使っちゃいけないんだわ。バカを気軽に使う奴はほんとのバカよ。解ってるのよ、それは。敢えて使ってんの。あまりに度を超したバカが増えたから、最上級を使わないと通じなくなったなぁと思って使ってる。


 これさ、「色んなことが逆転してしまってる」てのもしょっちゅう書いてるけど、合わせ技なんだよねぇ。


 差別をしないことなんて、当たり前のことなのよ。それをさも、偉いことみたいに価値を付けたもんだから、差別するヤツに言い訳を与えてしまったんだよね。差別するのは普通の人間なら仕方ないことなんだ!てなモンよ。違うんだよ、お前は普通よりずいぶん下なの。普通ってのは差別しない人なの。


 この言い訳を生み出した罪深い価値観が、「差別しない私、高尚!」ていうね。

 当たり前のことだ、自慢するな、バカが。




 今、フランス擁護でさ、あの国のモラルがずいぶん終わってるだけなのに、まるで他国とさほど変わらない、世界標準であって皆同じくらいだとかって言説が聞こえてくるんだけどさ、それはフランスが普通レベルなんじゃなくて、今が世紀末で軒並み下落した国だらけでソイツらがすごく目立ってるね、少数派の悪目立ちかな、て言うんだよ。


 なんなら国ごとなんて主語の大きな話ではなく、パリが終わってるだけちゃうの?


 地方の田舎都市とかの方がよほどモラルが高く維持されてるってことはありそうだけどね。右派と左派で、本来過激と言われた右派より最近の左派リベラルの方が狂ってるとかはよく聞こえるし。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る