【弥助問題】周回遅れさんへの解説を試みてみる ⑥

 弥助問題、ものすごい炎上規模になってきました。


(またひとつ、参考動画を上げてくださっている方がいましたんで割込追加上げ。

https://www.youtube.com/watch?v=gt6t0Yza6nQ

『弥助に関する全歴史的資料 All historical documents related to Yasuke. 』   )



 海外でも保守派と革新派でバチバチの様相を示してきているようです。ちょっと前までポリコレやらDEIやら出されると沈黙するしかなかったらしいんですが、風向きが変わってきてるのをヒシヒシと感じますね。


 日本は弥助問題と共に奴隷貿易に関する冤罪まで掛けられそうになっていますが、他の諸国でも似たような歴史改編は起きているらしいです。イギリスは王室の血筋まで何か言われているそうで。どこも同じみたいで、現在、欧米各地で激しいバックラッシュが起きています。正体は歴史修正主義だ、として批判されているようです。



 次期副大統領と目されるバンス氏はイーロンマスク氏と親友だそうで、そうなるともうDEI政策は撤回か縮小、という機運が目の前にあるということですからね。


 現在、これらに関わる活動家に流れる根底思想は「マルクス主義思想」と露見してますんで、ますます風当たりも強くなりそうです。擁護派の多くはこのマルクスの申し子です、といった感じ。。意見とかよぉく見てみりゃナルホドてな感じで非常に解りよいです。すぐ連帯するしね。


 さて、海外でもズバリと言っちゃうメディアが登場してきました。向こうの方がやっぱり切り込み方ひとつでも慣れてますね。


『ビデオゲームジャーナリズムがトーマスロックリーのヤスケ物語に夢中になっているのは、業界の腐敗が蔓延していることを示している。UBIsoftの「アサシンクリードシャドウズ」と主人公の一人であるヤスケを巡る大きな論争により、著者のトーマスロックリーは自身のソーシャルメディアアカウントをすべて削除した。

ヤスケに関するロックリーの本は、IGNなどの著名なウェブサイトでヤスケが本物の侍だった「証拠」として引用された。しかし、いわゆるビデオゲームジャーナリストたちは、調査をしたり、ロックリーの著作が信頼出来る情報源であるかどうかを適切に検証したりすることなく、彼が本当の侍だったというUBIsoftの虚偽の主張を繰り返した。

ロックリーに関して言えば、問題は彼がヤスケについての歴史小説を書いたということではない。

この二つのジャンルの違いは昼と夜ほどで、特に著者が同じように信頼出来るわずかな史料を利用して独自の仮説を立て、事実ではなく推測に基づいた弥介のロマンチックなバージョンの空想的な物語を作り上げていることに気付けば、それは明らかだ。』


 後編の部分はロックリー氏がwiki改竄をしたことに言及、それに迎合した全てのメディアを断罪してます。こちらの動画で紹介されてたんで拡散されたし。↓


https://www.youtube.com/watch?v=L_cJEN_BFqo(しのびチャンネルさん)

『アサクリシャドウズ ロックリー氏の弥助本は「思弁的フィクション小説」』



 本日になって、ようやくマトモに戦国史やってるらしき歴史学者が参戦してきてくれましたが、どうも「弥助は侍」派の方みたいです… いや、解らんのでいいんですけどね、割と真っ二つっぽいんで。平山優氏ですね。


『弥助が賜った熨斗付きの鞘巻きは「鞘巻きの太刀」で短刀ではない。熨斗付きは金を伸ばして作った豪華なもの。

史料には弥助が荷物持ちとは書いていない。時には御荷物を持つと書かれている。信長に見参し太刀、屋敷、扶持、名を与えられ主従関係を結んでいる特別待遇。苗字は最初から与えられるものではなく武田家にも苗字のない士分がおり、三浦按針も最初から苗字持ちだったわけではない。いずれ弥助が苗字や偏諱を賜う可能性は高い。中間身分に太刀は与えられない。』


 X確認しに行ったらさっそくツッコミ入りまくってて草。


 確かに、信長公記に登場する別の人が貰った「熨斗付き」は”熨斗付きの太刀”とフルで書かれており、脇差しとセットになってる。弥助は謁見時、日本で暮らす用意は何もないから、もし士分取り立てであったら大小セットで渡してないとおかしいよ。


 トーマスロックリー氏の著書は、「信頼出来るわずかな史料を利用して独自の仮説を立て、事実ではなく推測に基づいた仮説」と思うが、擁護派の人々はそこは認めてくれるんだろうか。国内における擁護派に突きつけるべきはこれだろう。思弁小説ではないとする根拠を問いたい。


 あたかも日本に黒人奴隷を持つ流行が始まりそう、みたいな悪意マシマシな思弁をどう解釈するのよ? 実際は真逆で、秀吉も禁止に走り、家康に至っては寄港制限までしたのに。布教はおろか、って意味だよ、これ。



 今まで歴史教科書では、キリスト教の内容が政治的にマズいから出島を作って隔離したとかと教わってきたけど、実体は、「海外の侵略手段には布教と人身売買という分断工作手法があり、これに対抗する為に鎖国をして、外国人との接触を制限した。」が正しかったんじゃないか。




Wikipedia

思弁小説

 スペキュレイティブ・フィクション(Speculative Fiction)とは、さまざまな点で現実世界と異なった世界を推測、追求して執筆された小説などの作品を指す語。



「鞘巻き」については、腰刀のひとつ、鞘巻きという名の短刀、中世では漆塗りの弦巻模様を施した、とありますけどね。刀装店の解説掘り返してきたからwikiよりは信頼できるんちゃう?



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