「Doomer」が進化して「Bloomer」へ。そして「Broken Bloomer」に至る。

https://www.youtube.com/watch?v=eRRZkoQN9II

『ネットが生み出した成れの果て「Doomer」について――』


 Doomerは2018年頃に海外で生まれたミームで、1950年代のベビーブーマーという単語から作られた造語。日本でいう団塊世代のようなものがベビーブーマーで、その世代人がパワフルな陽キャなのに対して、その対比の人々がDoomer…らしい。


 ベビーブーマーは1946年から1964年までに生まれた世代という話だけど、日本だともう一世代下がるんじゃね?とかは思うな。米でもたぶん顕著になったのは湾岸以降の世代と思うわ。あの戦争の傷跡深かったらしいし。



 キャラ像としては「20代の男性」「悲観的」「落ち込みやすい」「恋愛不足」「自尊心が低い」という特徴があるらしい。…いわゆる『こじらせ』?


 何より、ネット世代というのが特徴らしい。団塊っていやネット以前の世代だもんな。でもPC98あたりでも高級オモチャだったから、もっと下の世代だろ、やっぱ。一家に一台の時代は1980年代以降と思うけどなぁ。


 ネットの情報氾濫に呑み込まれて溺死寸前の人、てイメージだな、独自で調べた結果から言っても。ネットから襲いかかってくる配慮ナシで残酷な「事実」ていう情報を浴びすぎてライフ0にされちゃった人々?


 めっさ長いけど、上記紹介動画から抜粋してきたよ。詳細は動画で詳しく解説してくれていて、すごい解りやすかったんでお薦め。


 下がそのミーム全文? に、なるのかな? 人によっては「絶望主義」とか。


『時折、抑えられない恐怖感で心が満ちてしまう。そうなった時にはタバコに火を付け、暗い街を徘徊する。

 確信は無い。歩き回れば何かが満たされるなんて。

 だが、俺は何か期待しているのかもしれない。「美しい」とされる、この世界が織りなす光景を見れば、何か状況が変わるのではないのかと。

 昔だったら、日の出を見た時、こう言っていたのだろうな。「なんて美しい光景なのだ」と。

 だが、今となっては空虚な気持ちが残るだけだ。

 感性、欲求、満足感。

 これらを満たすモノはもうこの世には存在していないのだろうか。

 もしそうなのならば、この世界に残されたのは「不条理」と「破滅」だけだ。

 俺たちは深く、多くを見過ぎた。見てきたものはすべてカオスだ。

 世界は常に根本的に不条理だった。いつの時代においても。

 だが、時代が進んだ今、新しい性格を帯びている。

 俺たちは機械と共生して成長してきた。

 俺たちの世界観はポケットに入れて持ち歩く小さく照らされたガラスのシートを通して形作られ、導かれる。

 俺たちは実験用のラットだ。インターネットからの情報によって襲われ、常に悲劇と不条理に立ち会った。

 そうして積もりに積もった気持ちを、再びガラスの板に向かって晴らそうとするが、結果は目に見えてる。

 そうして俺たちは目覚めた。世界は残酷で、病んでいて、無意味だ。

 唯一変わっていないのは自然だ。まぁそれも壊されつつあるが。

 楽観的なブーマーは、目に見えるもの、触れられるものを現実として受け入れ、快適に生活している。

 だが俺たちは知ってしまったんだ。世界がどれだけ合理的でなく、秩序が崩壊している様子を。ひと言で言えば「めちゃくちゃ」だ。

 じゃあどうするかって? このイカれた文明が崩壊するのを待つだけだ。

 ベッドに横たわり、メンタルをぶっ壊し、衰弱していく。

 ブーマーどもはペントハウスでマティーニを飲んでいるだろうが、俺等にはその選択肢しか残されていないんだ。

 だが、それが個人ではなく集団になりうるのならば、もう一つ選択肢が増える。

 それは俺たちみたいな思想や考えをアイデンティティとして確立することだ。避けられない運命に嘘をつくことなく、時には抵抗し、諦めを越えた独自の文化的アイデンティティを生み出し、確立する。

 それはアートとして表現してもいい。動画や本、映画として表現してもいい。重要なのは「世界がイカれている」という事実を伝えることだ。

 それで世界が変わるかは解らない。だが、変える必要はあるだろ?』


 全文読んだ中にも、すでに三つは「罠」が張られていて、笑うわ。www


 漠然とした文章で、不安感を持っている自分たちというものを正当化するロジックが隠されていて、なおかつ、行動を促しつつその行動力こそを正当化というか保障というかで、中身を問わないいい加減さと無責任さが滲み出ている。


 行動しろ、みたいなことをね、「行動によって全能感を得ることを正当化」というロジックだよ、これ。結果は問わない? それの成れの果てが、ここで憎悪を向けられているブーマーで、親世代で敵認定されてる存在だけど、鼓舞してんのは結局、そのブーマーと同じ、「行動は尊い!」だよ。結果を問えよ、結果を。


 Woke思想とかフェミ思想とかさ、何が悪いって明白じゃん。「責任を取らない」ことじゃん。間違いを認めない、ていう悪癖あるよ、どっちも。訂正を絶対にしない。それの正当化ロジックが隠れてるから、上のDoomerミームも要注意、と思うね。騙されんなよ。


 犯人捜しで誰かになすり付けることには躍起になってね、思想そのものの責任や間違いには目を逸らそう逸らそうとしてるよねー。人に責任の所在を探すより、その人を突き動かした動機、そこに食い込んでる思想の方を探す方が、よほど原因が見つかりやすいと思うのん。

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