日本の女性医師などが少ないのはぬるま湯環境だからだろ?

 日本の社会は男性の責任というものが過酷レベルに求められる反面、女性はなにかと甘やかされる環境が出来ていると思っている。それは昔からの価値観にもあり、「蝶よ花よ」で育てて深窓の令嬢として送り出した先の嫁ぎ先で、嫁としての教育をするというような社会システムが長年あったせいだと思っている。


 日本の文化的価値観の中に、「身内は甘くなる」というものが根強く、なので奉公先で修行、嫁ぎ先で厳しく躾、という「他人の家のメシ」という文化が出来た。


 これが今現在、女性の社会進出を妨げる最大の障壁になっていると感じている。


 要するに実家が娘を甘やかすから、独り立ちできない娘が増えているという状況なのに、それに社会も政治も気付いていないのではないか?という懸念だ。


 女性の政治家や医師が世界ランクで下から数えた方が早いという話の内訳は、実は希望者が少ないせいだと言うじゃないか。志す女子が少ない内訳は、恐らく政治家や医師の世襲意識が未だに「男子直系」みたいな観念が強いせいだろう。


 どこぞの医大の醜聞でも、男子学生を多く取る為に女子受験者から数字を減らしたとかいうが、この男子学生はどこから来たかと言えば、世襲意識の医師界隈だろ?


 女医だと結婚などで辞めてしまうだの何だの、結局のところは医師家庭でお兄ちゃんや弟が継げないのはみっともないだとかの世襲の際の外聞なんかが原因の主で、結婚だ出産だはただの言い訳だろう、と思うんだ。


 日本の場合、未婚女性の甘やかしというものは世界で群を抜いているんじゃないかと危惧する。その歪みが、女性がいざ独り立ちとなったら手の平を返したような厳しさで、「他人の家で冷や飯を食え」みたいな突き放しになった時に、そのギャップゆえに挫折してしまう女性を多々生み出しているんじゃないかとも思う。


 男性の自殺率が異常に高いところを観るに、これを女性にも適用すればいいという話でないのはすぐに解る。明治までの日本軍がやたらと強かったのだって、裏を返せばスパルタ式を地で行ってたから、というだけの話なのだろうし。


 日本の女性たちが医者や政治家になりたがらないのは、ぬるま湯環境ゆえにそこを目指した時に立ち現れるであろう峻厳な山々が見えずとも想像できるからであって、実際にその世界を目指している男子児童たちはそれこそ女子たちがぬるま湯でふやかされている間も、その峻厳な親兄弟から厳しい受験闘争の準備をさせられていることは想像に難くないわけでさ。


 スタート地点からが違うのに、さらにはそのスタート地点の光景は決して理想的とは言えないというのに、頭数だけ女性の数を増やせとか言うのはどうなんだ、と思うんであるのね。



 このグローバルな世界だと、能力主義に行けば「産めよ増やせよ」の主義が勝ち残り、能力の無い者は生きる術なく淘汰されるという弱肉強食の世界が出現するだけだし、正直、そんな世界では「人間らしく生きること」は鼻で笑われるようになるから人類の発展の逆をいく本末転倒だと思っている。悪魔がほくそ笑むだけだ、と。そういう界隈に生きる人々は、自分が人より猿に近いと気付かないけど。


 弱い者が切り捨てられずに生きられる世界こそ、人類が目指すべき理想郷で、それは我慢したり譲ったりという行為と不可分だろう。協調は譲ること我慢することだ。


 我慢するべきを我慢しない、他人に我慢を押しつけようという浅ましい人間がますます増えてきたから理想郷は遠のいたけど。




 ホワイトハットとかナンチャラとかの二大勢力が、とかって陰謀論界隈が言うんだけどさ、私ならさ、「人間を猿に回帰させようとしている」んじゃないかと思うね。この地球を正しい姿にするには、奇妙な発展をしてしまった人間という猿の種を、従来の猿に戻して地球全体の生物バランスの是正をしなくちゃいけない、みたいなことを考えている宇宙人がいてもおかしかないかな、とは思うよ。


 だって宇宙人の考えとして「地球人も我々の仲間に」という意見があるなら、その反対側は「地球の猿の異常を是正」になるでしょ。その宇宙人は地球人を自分たちと同列と見做すはずがないんだからさ。地球の支配者になりたいとしても、低能じゃない人間なんて邪魔なだけだ。

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