「宇崎ちゃん」がなぜフェミニストたちに嫌われたのか?
結論を先に書きますと、「喧嘩を売ったから~~~~」(チコちゃん風)
第一弾の宇崎ちゃんイラストですが、「背景真っ白」「ドーンと立ち絵」「胸を突き出したポーズ」「目尻が下がった笑顔」「挑発する台詞」「お手々で口元隠し」。
ひとつ、技巧の効果から見ていきます。(専門家じゃないんで間違いあるよ)
◇背景がないってのは、場所とか諸々の情報を消して人物を際立たせる技法。
◇アップにした立ち絵も同様に人物が際立つ。ノイズを消して人物の情報先鋭化。
◇胸を突き出すポーズは性アピールとか言うのは専門的な話、通常は「挑発」。
◇オマケに巨乳を自ら自慢していると受け取られ、+挑発で、「見下し仕草」。
◇目尻が下がり、大口開けて笑う。=人をバカにした表情。
◇挑発する台詞、はそのまんまだね。
◇お手々の口元隠しは、ぶりっ子仕草。それもパーのカタチは最高に挑発的。
と、いうわけで第一弾の宇崎ちゃんは「女性が嫌うタイプの女の表象」そっくり。
しかも、女性が嫌うタイプの女の中でも特に極めつけに嫌われる、「なのに男ウケはいい」というタイプに該当するですな。マジで、現実で嫌われてる種類の女性像まんまダヨ。だから擁護が「男の意見」と見做されるとますます炎上する。(嫉妬か、とか誤解のないよう言うと、このタイプをひと言で言うと「虎の威を借る狐」で、男を後ろ盾に女にマウント取る女、てヤツな)
けれど注意すべきは、これが「第一弾のイラストで見える限りの情報」に過ぎないって点ですよ。第二弾では、このタイプではないのがはっきり解るからね。(情報が格段に増えていることに注目。一コマずつも、会話も、背景にも、情報が含まれる)
乳袋とかは、先に感情的に「カチーン」と来た後で、その原因を探って見つけた問題点らしきポイントってだけだと思うし。端からフェミニズムで殴ってやろうと思って探した人も居るだろうね。(注:何度も書いたが乳袋もアウトだからね)
宇崎ちゃんは、ライト層に見つかってしまって叩かれたと思う。作品をまったく知らずあの一枚絵だけで判断するなら、可愛いと思う要素皆無な人も多いだろうし。
海外のフェミニストが彼女を問題ナシとしたのは、文化の違いもあると思う。西洋じゃこの程度の強気はデフォルト。けれど、フェミの理念にも書かれてるんだが、日本は特に「慎み」が美徳とされてて根深いから、よけいに嫌われたと思う。本来、女性への抑圧なんだけどね、慎みって。
フェミ無関係でも「女性が嫌うタイプの女ワースト3」とかの高得点を叩き出せる上に、フェミ解析においても問題があるタイプと認定される女性表象だよね。
◇背景も隠すドアップ+アイキャッチが「胸」。実在での写真ならセクハラ判定。
◇実在女性のフォトスナップとして見ると、アウト具合が如実。
◇なまじ背景真っ白だったのでセクハラ具合も強調され、撮影者の意図に注目が。
◇グラビア仕草はフェミ解釈では「男性への不必要な媚び」とされる。
◇大口を開けて笑う表情は、天真爛漫の記号で、=女性の知性を否定する願望。
◇お手々のぶりっ子仕草もフェミ解釈では意味が少し変わり、男性への媚び。
ダブル役満って感じで、けど、フェミ的な見方をせんでも第一弾の宇崎ちゃんは「ウザい女」というパターンをストレートフラッシュ並みに揃えている。
だから、第二弾の漫画で誤解が解けて、注目を集めていたのもあって、「…読んでみようかなぁ、」みたいな意見が出てきたと思う。この意見、それまでは、第一弾のあの一枚絵だけじゃ、読もうなんて気はさらさらなかったってことの裏返しだし。
だけど、本義のフェミニズムでは女性が自らの性を誇るのはむしろ推奨なんだけども、これが捩れを持っていて、フォトや絵画の場合は、主体が「撮影者・制作者」になるのだ。テレビカメラだってズームで胸を抜いたら批判されるだろが、て。
【追記(2023/01/31)。
本義のフェミニズムでは女性が自らの性を誇るのはむしろ推奨と、核心を突いていながらこの体たらく。我ながら情けない。
性に関して奔放やら、エロスを武器にするなど含めて、それらが非難されるべき謂われはないということが重要だ。なんの罪科があるのかをまず考えろ。
むろんそれを表現者がそのまま表現したところで、原罪のごときが存在しないのだから、非難される謂われもない。】
これ、撮影者・制作者が女性だったとしても、撮影対象が本人でないなら同じことだよねぇ。こいつは表現というもの全般が抱えている問題点の一つでもあるけど。小説で私小説が生まれた辺りの事情とも見事にリンクしてくる…
【撮影対象が実在の、現状で意見表明が出来る生存者であることが前提で、これは本人の許可をとるべき「プライバシー侵害」とごっちゃにしているだけ。】
【百歩譲って、表現が問題を抱えるという原罪的な視点が正当化されるなら、これを規定したフェミニズム本体もまた、原罪的視点から批判されることになる。原罪にあたる数々をフェミニズムこそが発見したという体で貼り付けた張本人だからだ。それらは見いだされるまでは存在しなかったものだ。差別を生み出すために差別という言葉が作られたことと同様のリクツは隠されたままだ。】
まー、私個人の感想としましては、ナマイキ少女もまたヨロシ、ということで嫌いじゃないんだけどね、第一弾。(笑
あれはホレ、立派に一つの現象としてカウント出来るだけの規模だったから、「一部の人が暴れた」とかいう風に矮小化はしないほうがいいと思って。
(絵師さん、ズケズケ言っちゃってスマンです)
追記:
擁護の意見で宇崎ちゃんの魅力を「ウザ可愛い」と評する人がいて、それがイラスト一枚絵という情報の限られたメディアを使ったせいで、魅力の中の半分だけが意図せず増幅されて伝わってしまったと思うんよ。
感想が真っ二つに分かれたのも、ラノベなどで宇崎ちゃんを既に知っている層と、あの一枚が初見になった層で、正反対になってもおかしくないんだよね。
決して、絵師さんの表現力が低いとか言いたいわけじゃないのだ、誤解しないでくれ。
あのイラストはそもそもで「表紙絵」だったし、事情を知る内輪向けの作品だから、ターゲット層にそもそもで初見さんは入ってない意匠だよね。第一巻でもないし。さらに言えば「男性向け」とされるラノベジャンルだし。だから、批判対策が最初から為されて無い作品なわけでさ、事情を知らない層に誤解されるのも仕方ないと思うんよ。
発注した側が、そういう「絵を描く人ならうっすらでも解る辺り」をまったく知らずに、他の巻の表紙絵と比較して、一番無難と思って選んだと思うんだよね。
ぜんぜん無難じゃなかったんだな。特に日本的美徳を尊ぶ層には。(笑
も一つ、誤解のないように。
「表現によるポルノは問題がある」で、理由は先に挙げたように「他人を使うから」だ。他者を搾取することを容認する、その価値観のCMになる。だけど実在女性や男性のポルノは別段何も問題はない。「利益も本人に向かう」し「他者の搾取もない」から。利益っての、フェミニズムでは大きいと思うんよ。だけど、非実在青少年は利益を直接に貰うことはできない、作者に行くだけである。何を言ってるんだとか思うかもだが、平等とか権利に拡大させても表現が持つ根本の問題はそこ。
【搾取というのは、誰が被害者で、何の苦痛を持ったのか。非実在の存在は文字通り存在していない。すなわち苦痛を感じているのは、表現された対象を見る視聴者の中だけにある想像上の表現対象者であり、その苦痛は視聴者が付与したものである。視聴者が視聴者の内部にコピーしてきたのだから別モノとなり、その別対象に、視聴者自身が付与したのである。
女性全般だとするなら、その思想は全体主義であることを露呈しているに過ぎない。一つの解釈以外、他を圧殺する弾圧だ。】
写真を勝手に撮られて不愉快だった、とかの話も聞こえてきたが、あれは表現の延長にある原理的な問題点。表現の自由とか言う前に、本当は加害性も考えるべきと思うんだけどね。口うるさくてスマンが。(笑
実在男女のポルノでも、表現性とか撮影者とかで、やっぱ考えるべきはあるんだと思うんだ。だけど、規制とかでなく、「その問題点を理解した上で」が大事かな、と。忘れてしまうと暴虐に化けるでしょ? 「当然、」とかの態度を見るにつけ、なんか違うんじゃない?、と。
【追記(2023/01/31):はい、関連の全ページに貼り付けてくよー。
このフェミニズムの問題は、要点が現状でははっきりしている。
「フェミが持ち出した基準は、フェミという「いち学派」の創作造語でしかない。」
「ギルティの判定を下す基準を、どういう理屈でフェミが主導していいことになるのか。何を根拠にその権利を得ていると言えるのか。」
「フェミ理論の正当性は一切証明されていない。どこに物事の決定権を持てる余地があるのか。」
この三つ。
声の大きい者が、「嘘でも言い続ければ本当になる」を実践しているだけだと言い切れてしまうところが問題の本質を見るに大事な視点。感情以外に補強材料を何も持たないのがフェミニズム理論。理論とは呼べない、ただの主義。それが誰かの権利を制限する法律を制定させようと働きかけていることが一番の問題点。
(面倒になってきたんで、以後決定打を貼り付けて終わらせる。)
追加分がさらに増えたなぁ…
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