「人間が書けていない」=「記号化」=「ステレオタイプ」=「一般化された無個性」

  前のつづき。


 フェミの言う「公共の場」ての、「景観」ていうのとごっちゃになってないかなと思うのな。まずは。京都のマクドナルドの看板は当たり前じゃないのよ。


 そもそもで景観ってのは特別な条件があって市民の賛同を得ないと保護されない類いだし。京都とか倉敷あたり? アレはあの場所が特殊だから保護条例が出て、表現の方が抑えられてるわけでさ。あれは表現より景観が勝つという司法判断だよ? 色んな都市で大なり小なり景観条例あるけど、京都は特別厳しい。


 一般的にはたぶん、「住環境」の方が言われるはずだよね、景観ってのは特殊ケースを指す「強い言葉」でさ。


 まず、「公共の場」ってのは、この景観ってのと似通った「強い言葉」だよ。てことはさ、そんなに乱用されたりしないくらいは想像を働かせろ、てことだよ。


 例えば、ひらパー兄さんの、「まったくエロ的には問題がない」ポスターがコラボしたとしようよ。だけど、ポスターが献血に関してなんの関連もない状態だったら、エロかどうか関係なしにアウトの可能性出てくるよ。


 もし「企業宣伝」の側面ばかりと断定されると、主従関係が逆転しちゃって、企業が献血という公共事業に近しいモノを利用したという解釈になるから。そんなんだからさ、何でもかんでも公共認定なんかしないと思うんよな。共産主義じゃあるまいし。企業だって宣伝スペース激減じゃん。


 だから鉄道構内の「宣伝用スペース」は当然公共の場じゃないよね。でも鉄道そのものはグレー。これがビミョー。そんで、商用ってことはお客のクレームには対応するよ、て。


 んで、さっきの「住環境」の保護ね。これは、例えばエロが何の問題もありませんという判断を勝ち取ってしまうと拙い理由だよ。住環境でもエロOKになっちゃうわけよ、エロが無罪を勝ち取っちゃうと。社会的な忖度だよ、エロアウトは。(だから景観条例とかで縛る。表現の自由に掛からないよう)


 けどエロが無罪だったら、お家の隣りにラブホ計画が立ち上がっても反対する正当な権利無くなっちゃうもん。感情面での苦痛ってのが拒否の理由になってるから。そもそも法律ってのが市民生活を守るためのモンって前提のはずだし。権利もそう。だったら暗黙で優先順位はあるんじゃないかなぁ、と。


 でも、エロが本当に無罪かというと、そうとも言い切れない実害は起きてくるんだよね。「割れ窓理論」っていう有名なアレだわ。風紀が乱れりゃ治安が下がって、地価なんかも下がって、シロガネーゼなんかがブチ切れるわけだよ。だけど、その関連はたぶん証明されないよね、論理がまだ不備の状況だから。


 だけどイメージは悪いんだよ。それしかないって断言したっていいくらいに、イメージの問題なんだよね。エロがなんで悪いかってと。財産価値を下げるんだ。


 ここら辺が「社会学」の範疇で、だけど正直、「風が吹けば桶屋が儲かる」的なもんで、集団心理が全てって感じだから、解明されてる部分が1%とかなんよな。


 リクツじゃないっていうか、リクツ立てるまで解明されてないの。けど実害はあるの。経済的損失が如実に掛かってくる分野が存在するのな。財産価値下落で。


 エロの敵は経済界ってことになる。(笑



 こういう桶屋理論の典型がエロ規制だよ。エロと実害との因果関係なんか証明されっこないじゃん。イメージの問題なんだもん。だけど、人々はエロを忌避するから、関連したモノの価値が下がるという実態はある。


 だから法律の条文にも「みだりに情動を煽り」とあって、これは「文学性」や「テーマ性」のない「オカズとしてのエロ」限定で狙い撃ちにする目的なのは明白よ?


 狙ってんのは実在でのエロ、風俗、この二つに言い逃れをさせない為に「ついでに」二次元も規制してんのよ。抜け道にされるの解ってるから。法が矛盾しちゃうからね、同じエロなのに二次元ならセーフとか言っちゃうと。そしたら、法律の性質上、「無効」なんてことになりかねんのよな。


 だから、風俗とかとエンタメとを区別する為に「文学性」と「テーマ性」という、前者にはない特徴を挙げてあるんだと思うけども、専門家に聞け、て感じだ。(笑


 だから、「文学性」か「テーマ性」がないエンタメのエロは、風俗と本質的には変わりがないから、法で規制される対象なのだというリクツが立つのかな? そんなトコじゃないかと思うけどね。(文学性とかいうのも一説と思う)


 だったら、宇崎ちゃんの本体のラノベや第二弾コミックが完全にセーフであり、逆にコミック形式でも幽奈さんの方はビミョーだ、というのが理解出来ると思う。


 これはしかし、ほんと法律の専門家に聞いたって意見が割れるだろうし、裁判してみんと解らんけど、そうなりゃ「確定」しちゃってグレーゾーンが消滅する危険な橋だということでさ。


 その覚悟はあるのか? てコトだよ。



「人間が書けていない」=「記号化」=「ステレオタイプ」=「一般化された無個性のキャラ」=「オカズとしての需要を満たす目的の創作物」という仮説を認定されたら、色々が色々するんで。うん。



「一般化された無個性のキャラ」じゃねーな、「一般化された類型的タイプのいずれかに嵌めこまれたキャラ」かな? 要は「記号みたいなキャラ」のことだと思うんだけどね。公募の賞とか、講評でよく聞く文言じゃないのかなー。(笑



 んで、「アダルト・ビデオ」とかも含めて、「実用的オカズ目的のエロ」が本当に有害なのか、不当な差別ではないのか、てのはまた別の問題だし、もし対決するときゃ天下の経済連や日本国政府が相手になっちゃうかもよ? てことだよ。(陰謀論)




 過去にあった、漫画誌の疑獄事件じゃ何が争点にされたんだろね。今のとこ、これぜんぶ私の勝手な推論だからね。裁判記録とか当たらないと解んない。







 そもそもで、「記号みたいな、立っていないキャラ」てのが「キャラが立っている」という状態と比べて、どの程度劣っていたら「記号」呼びされるのかも解らないんだよねぇ~。(法律は定義的にグレーのままでも割と畳んでくるから怖いね…)


 個人のエロスは表現として問題視されないからヌード撮っちゃったりするし、それはつまり叩かれたのは「個人」と認められず「記号」認定されたってことだ。技術だよな、根本は。(それもラノベ自体の印象とかが多大に影響するから…)


 後は、「メタネタ」として消費される「エロ」の問題。ラッキースケベとかの、「この程度なら罪はないはず、」の認識がアップデートの有無に還元されたら怖い。


 オタ勢はよくフェミ勢への反論で「お気持ちだ、」とか「無視でいいよ、」とか言うけども、それはよくある汚屋敷住民のリクツと同じだよ? 通用しないって。(笑


 相手の主張のあら探しだけで、自分の主張の正当性は一切表明してないみたいに見えるから、なんかなぁ、て。裁判官への印象は悪いよね、て。




「宇崎ちゃんのバスト部分が画面中央に来る配置は、どういう意図でそうなったのですか?」と質問されて、美術的な効果とか伝統とかを説明して、エロとは無関係、ってのを釈明できなきゃ裁判だと勝てないの。釈明するのはオタ側なのな。「この絵のこの構図の意図は本当に情動喚起ではありませんか?」と来る。論理的にそれを技術論とか色々駆使して納得させねばならないの。(年金問題で経験済み。こっちゃ被害者じゃねーのか!的理不尽)物理的・客観的証拠を積み上げる責任はオタ側にある。


 かつての訴訟では漫画家さんの方が敗訴してるわけで……時代が変わったとはいえ、フェミ旋風は揺り戻しとも言える動きだからねぇ。

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