一人称にチャレンジ 不満はおいといて。(三つのポイント)
純粋な内面心理をとると、意識の表層に昇ってくる関心事はひどく限定的だ、というあたりを実際に書いてみて確認しました。
実に、何もかもすっぽ抜けますな。(笑
辛うじて状況というか、会話内容が理解できるようには書いたつもりですが、背景も人物も、部外者には解らないものの方が多い、という感じの仕上がりです。
一般的な一人称では、三人称のように視点人物が意識しないはずの情報が平然と描写されますので、この境目をはっきりさせたいものです…
今の段階では、これは非常に恣意的な、感覚で決めてんじゃないのか?という疑惑が拭いきれませんので。(だから理屈を食わせろ、理屈を!という心の叫び)
では、ここで、非常に納得の方法論が展開されていた大沢先生の『売れる作家の全技術』より、一人称の書き方で重要な三つのハードル、というものを引っぱってきます。
「視点の乱れをなくす」それと「限定視点で物語る」と「視点人物の個性を表現する」、この三つだそうです。三つ目は私には無関係(出来る自信あるから不要)なので、のこる二つを徹底させることを考えてみたいと思います。
えー…、大沢先生はハードボイルドの先生ですので、おそらくは会津藩家訓のように、『なさぬものはなさぬものです』キッパリ、てな感じだと思いますが、あるいはまた、そういうもんなんだからこまけーことでグダグダぬかさず、「書けば解るよーになるんだよ!」と仰るでしょうが、気になるもんは気になるし、ここの理屈が解らんから筆を取れないという人だって沢山いるはずだよね! マジメほど陥る構造欠陥って、私、確か大学のレジュメのことでも書いた気がするわ!
…他の書き方本にあった回答をここで書いてしまえば、
一人称とか三人称とかいう分類自体がそもそも後から作られたものなので、これは方便と同じく、厳密な線引きができるようなシロモノではないのです、て話らしくてね、便宜上、一人称と言ってるだけなので三人称との境目など「ない」というのが正解でね。大沢先生も著書のあちこちに繰り返し書かれてますが、小説は決まったカタチはないから、というのが正しいって感じだそうです。
じゃあなんで書き方本なんて出せるのか、という矛盾が出てくるだろうけども、そこは集合の考え方なのだ。偏差値というか。本にある事柄は常に、「多くの人にとって」という条文付き。多くの人にとってはその方が読みやすい、というような意味となり、これに例外する人々ももちろん数多くいるわけです。偏差値の一番大きい山に合わせた書き方を教える、ということですわな。
ここまでの解説が序文。本題は上で挙げた三つのポイント。
「視点の乱れをなくす」「限定視点で物語る」「視点人物の個性を表現する」
この三つ、最後の個性はもう出来るから端折るとして、次回やります。
しかし、この序文も立派な落とし穴だよね。こうしてクドいくらいに書いておかないと、まず解んないんだよ、ナシでやったら。だけど、人間って自分を実際以上に上に見積もるから、鬱陶しいと感じるでしょ? で、その反応を信用して、クドい部分を端折ったら、今度は絶対チンプンカンプンだとかヌカすんだよなぁ……
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