またまた某Wikiから。ネタ話

<引用>

室内唯一の入口扉に、ほとんどくっつくように女性が倒れている様子を監視カメラ越しに発見。

死体を扉で押しのけて部屋に突入すると、その右手には入口の鍵が握り締められていた。死因は刺殺。複数回さされた模様。

これが最近読んだ小説の話で、この事件で表題の問題を考えさせられることになった・・・。


私の推理では、鍵を握っていたのは入口の鍵をあけた直後に襲われたからであり、安易に背を向けたり、一緒に中へ入れるような親しい人物によるものと示唆している。

密室構成の鍵と死体による扉のつっかえは、刺殺後の内出血死によるもので、入り口付近に倒れていた理由が示唆している。

つまり、刺されてパニックになった被害者は、もうさされたくない一心で、室内に飛び込み中から扉で犯人を締め出そうと押し続けた結果、扉に接っしたまま鍵を持ったまま力尽きたと。

しかし結局答えは、監視カメラの映像は室内に作られた偽者の入り口付近を映したもので、

そこに倒れていたのは被害者と同じ格好をした犯人の姿だった。そして、本当は女性は扉に接していなく、出入りできた。

カメラの映像に気づいた人物で、さらに最初に扉を空けた男は死体が扉にぶつかってあきにくかったとうそをついた → 共犯ですというオチ。ちなみに犯人は部屋に向かってくることを知り逃亡。

<引用終わり --ミステリトリック大全-->


 作品名は書かれてなかったんだけど、これ、血痕および、床を滑らせたことで付く擦過傷、床の微細な埃などの付着物、でバレるでしょ。


 だーかーらー、警察ってヤツぁ、警察っていう、バケモノはよぉ……!



 私だったら、石綿着込んで火ぃ付けるね。上記にプラスで。



 しかし、某Wikiさんはそんな些細な点を問題にしているわけではないのでした。つまりこれも、ミステリ的テンプレによる「マヌケな犯人」という項目なのだそうでして、警察並みの精密検査機器を用いなくとも判別出来るレベルでの証拠を残すのがお約束だと申されるのですよ。つまり、引用のミステリは、ミステリ的には正しい。


 例えば検察の、ローラー・片っ端から検査機器に掛けろしからば何か出る・作戦という警察無双な現実は今や誰だって知ってるわけですけど、これ使えるの、警察だけですから。


 ものすごく、警察と市井の一般人(探偵含む)で、使える科学力の差が、大きくなりすぎてしまった、ということです。これ、これも確かSFで似たよーな背景の問題が起きていて、SFを廃れさせたと申しますよね。


 つまり、科学が発達しすぎたので、科学を主軸に物語を作るには、一般人の前提知識はあまりにも足りなさ過ぎる、という問題です。これを体感したい場合の良い教材がミステリにあります。『すべてがFになる』です。(笑


 格差問題というのは、実は貧富だけではなく、知識にも及んでいるという。



 ……ところで今、台風通過中で家が揺れてんだが。(へーベルさんだから平気?)

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