ラノベには呪いが掛かっている?

 注意:この記事は前回の編集W宛コンテストの時の話をしています。



 ある作品のキャラが、他の作品のキャラと被ってしまっていたという事から始まった今回の「キャラをベツモノに、個性を付ける」の単元ですが、その前に「寄り道」でちょうど良くしたもんで『メタフィクション』に触れたのを機に、ちょいとラノベってのを分析してみました。


 といっても、カクヨムの編集Wの上位作を数本、さわりだけ読んだ程度だけどね。それでも何となく解かった部分があったんで、それについてを述べたいと思います。


 まず思ったのが、ミステリでありながら市井の一般文芸系ミステリとの間口の違いですわな。読んだのが4本、過去に読んだのと合わせても観測範囲は非常に狭いので私が知らないだけとも思われるのですが、なんというか、が要るのでは? という不安です。


 文芸のミステリだったら、死体を転がしたり、密室が提示されたり、フーダニットやハウダニットそのものが撒き餌になりそーなモンなんですが、もしかしてラノベだとこれじゃ読者を釣れないの? と思ってしまってます。冒頭のバリエーション、少なくない? 人気の伴わない下部作品にもスポット当てたらバリエーション豊かになるけど、読者が付いてるのはすごく狭い範囲の気がするな。パターンが決まっているかのよう……。


 まず、のが先になってしまうの? 主人公なりヒーローなり、対象中高生男子読者が視点の中心に置くであろう男性キャラに好意を示す女の子、の存在がまず出てくるってパターンばっかだったんですよな。ちょっと不安になっちゃって。


 ぜんぜん脈がない女子だの、他のことにかまけてる女子だの、そもそもで女子以外から始める冒頭って……


 アカンのですか?(汗



 ちょっと疑問になってしまって。いちお、当日人気順の上から4作なんだけど。それともカクヨムだけの傾向で、市販のラノベでは違うとか? いや、しかし、ビブリアもタレーランも掟上今日子さんもなんか思い起こせばソレだったよーな。(汗


 ボーイミーツガールの要素は必要ってのはどっかでも書いたけど、いや、まさか、しょっぱなからとか???(汗


 な、なにを言ってるのか解からないかも知れないが……現在ポルナレフ状態。



 いや、もう、ラノベって漫画的に読まれる宿命があるから、最大限にメタフィクションというのを活用する必要性があって、ああいう形態に進化したのか、みたいな論を張ろうと思ってたけど、吹っ飛んじゃった。どうなんだろう、女の子登場以外の冒頭はナシなの???(汗

 漫画の方がまだバリエーション豊富だよ、とか思ってしまってな。テナ。


 そういえば、で思い出される自身が読んだ作品の多く(漫画含む)と、今回読んだ4作とが、見事にした事に衝撃を受けてる。そんで、それがトップの人気を誇っていることに驚いた。

 必ずといっていいほど、まずはヒロインの登場で、必ずこっちに好意が向いてる。主役が先かヒロインが先かなんだけど、まず二人の関係性で恋愛を仄めかす、というか。


 いや、ううむ、カクヨムの最大派閥の読者層がそういうのを好むという見方をした方がよさそうだな。場所ごとに読者層のカラーがあるし、それは必ずしもリアルの市場を反映はしないわけだし。点(カクヨム)で見れば一色に染まって見えても、全体(ラノベ)で見ればカラフルなはずだ、と思う。ジャンルを越えた全体(小説全般)で見れば、もっと。…にしても、ああ、びっくりした。(笑


 観測範囲を広げて、上から100位とかで統計取ればたぶん、違う、という結果が出ると思われ。けど本当にびっくりした。ナニコレ?とか思って焦った。(笑




 と、いうわけでな。


 読まれたいならまず冒頭からヒロインを出しておけ。そんで、読者が自分を重ねる相手に無条件の好意を向けておくんだ。理由など要らない、ヒロインは読者反映の相手を必ず好きになるという婚約発表をしておくんだ。


 ある種の読者はそっぽを向く構成だけどもね。だってそれ、物語が一文残さずすべて繋がっている、という構造にするには至難モンだからさ。(笑

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