フェミニズムの記事を読んで思ったこと
まず言っておくけど、私は、そもそもで日本の(今言われるような形の)男尊女卑は輸入されたものだと思ってんので。明治期あたりじゃないかな、と。
例えば「三行半」っての、男性側からしか離縁することが出来ないってのが制度化されてたけども、これって、実情で要請があるからそうなった背景がある。つまり、日本の家庭内においては女性の方が圧倒的に権力を握っていたのだ。
家長といえば、実はおばあさん。タテマエ的に息子だったりするが、これだって影の権力者がその母だからであって、男性陣は誰もゴッドマザーに頭が上がらないんだよ。嫁イビリだってそうなると、差別ではなく、マウンティングなわけよ。
このマウンティングとか、ゴッドマザーの権力の肥大化、これを行政で無理くり抑えてたのが、制度としての「三行半」だら「男尊女卑」なわけ。本当にそうなら、わざわざ法制化する必要なんざないんだよ、逆に「平等」を謳うと思うよ。
ヨーロッパあたりでも、レディファーストは、地雷を踏ませる役目で女を先に立てるという意味だったわけだが、それなら「レディ」というのもおかしい、これは少なくとも地雷が登場する以前には別の意味だった可能性があるって事でしょ。
古代史を見ればわかるように、日本では、女性が握ってた権力を男性が奪うって構図があるわけだよ。卑弥呼だね。だって、生物相で見ても、メスは子を産むからオスが犠牲になる方が合理的っちゃー、合理的だもんよ。
原始社会においては、その自然なバランスのままが多数派だったと思うわけ。女性上位の集団が普通だったのが、じわじわと男性王権で権力簒奪が増えてったんでしょ。理想は平等だけど、自然だとメスのが強いんでバランス取るのが難しい。
歴史的にはだから、生物として強いメスから、オスが立場を強化していく流れ。
正しくは、まだバランス悪いけど、女が権力を握り、男が働く、だったと思うし、市井のうちではそのバランスは長く守られていると思う。行政がやるのは、偏りを糺すための男尊女卑で、だけど、十人の女の十人がぜんぶ強いわけじゃなくて、弱い女にとってはこの法制はまさに雁字搦めで逃げ場を奪うような悪辣さになるんだよね。
だけど、そもそもは平均して女のが男よりも権力的に強いからの法制で、つまり、男尊女卑を糺す気があるなら、女から変わらんと意味がないってことだわ。
倭撫子とか言って出るイメージが、「おしとやかで従順で」てのを思う点から間違ってんだよ。それは「自立してない上に無責任、自主性がない」て意味でしかない。共同経営者としての夫婦の片割れとして、何も口を出さないってのは責任放棄なわけだけど、そういう実の部分は無視して、言葉の響きだけで騙されるんだ。(ついでに言うと、喧々諤々は嫌とかいうのも、回ってくとコレに準ずるわな。弱いんだ。)
けど、中にはお人形遊びで充分満足だという幼稚な男だっている。自主性のある相手と付き合うのは自信がない、負けるの嫌とかいう弱い男は、お人形がいいわけだ。そういう輩にはこの「男尊女卑」てのはまさしく都合がいいわけだよね。
不平等をもたらす法制には違いないんだけど、その背景にあるのは複雑怪奇な世相だとか自然法則だとかで、一筋縄ではいかんのがツラタン。
だけど、これを求める男は、自分がお人形遊びをしたい幼稚なガキだと吐露するようなものなので、多くのカシコイ男性諸氏は黙して語らずの態度で保留するわけだよ。なんとな~く予感するからだと思うけど。
言葉の成立した背景というものはじっくり考えた方がいいよね。だから、今、言われている意味での男尊女卑ってのは、近代化の後で時代と共に変化したものだと思うわけよ。かつての日本では多数にとってブレーキであったはずの法制が、現代では違う役目で使われるようになってしまった。
恋愛でいうなら、もっと女性が性に対して積極的である事が、世間の常識とならねばこれは是正されないと思うわけだ。「一発どう?」と聞かれて「えー、もじもじ」なんてのが可愛いという評価を得ているうちは、男も誤解するし、世間も誤解する。
アクティブで、自分からもグイグイいくような女が世間的にも高評価となれば、色んな常識が変化する。男だって女の認識を変える。(積極的と多情をごっちゃにしたらアカンよ)
少なくとも、明治より前はそっち系の女の方が高評価だったと思うのに、いつからもじもじ女の方が評価が上がったんだろうかと首をひねる事案だわ。そこを探れば面白そうだけど。(その気もないのにその気にさせるのは悪辣だ、とする認識がいつの間に消えたんだろうかとかね)
男がそれだけ弱くなったのかも知れない、とふと思った。
昔の男はハードボイルドに憬れた、けど、今は…… 肩肘張らなくなったというべきなのかも知れんけど、弱さを盾にするようにはなるなよ、とか思うわ。
優しい? 弱いの間違いだろう? てのをよく見かけるようになったよね。
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