エッセイと感想文と論文と実用文書

 エッセイ。「わたしはこう思う。」

 感想文。「わたしはこう思いました。」

 論文。「ゆえに、こうである。」

 実用文書。「ゆえに、こうなんですね。」


 エッセイは、著者が感じたことを伝えていくもの。

 感想文は、何かについて感じたことを書くもの。

 論文は、何かを突き詰めて論じていくもの。

 実用文書は、突き詰めたことを伝えていくもの。


 解かりにくいだろうか。解かっているんだが、伝えるとなると難しい。

 この漠然とした理解を、伝わる文章にするのは難しい。

 

 エッセイというのは、いや、先に感想文から始めよう。感想文は、まず主体となるものがあり、それについて著者が感じた事柄を書いていくものだ。読書感想なら、読んだ本の、文字通りの感想についてを述べる。


 論文は、引き比べたり検証したりのもので、こちらは逆に感想文では困るわけだ。お前がどう感じたかなど聞いていない、という話で。


 実用文書というのはまた、論文的にある程度の信頼性が出来た事柄に関してを他者へ伝えるための文書となり、これは正解である前提で書かれていないと不安だろう。


 そうすると、エッセイだ。これは、あくまで個人の考えに過ぎないという前提で語られるものの、感想文ではないし、論文ほどカッチリと論証されてもいないし、実用性がなくてもいいとなっているものだ。


 随筆に近い、とものの本には書かれていた。

「春はあけぼの。」から始まるあの有名なアレだ、あれがエッセイ。


 エッセイコンテストに出している作品、二つともそれでいうとアウトなんだよねぇ。どう整形していったらいいのか、私がすでにプロで通じている人間ならなんの問題もない形式だけど、ただのワナビがアレを出してもダメなのは目に見えているからね。どうしたもんかなぁ。

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