「真☆ユトリ教育」の開始か?
だいたいニュース番組ってのは、本当に大事な事柄はサラッと流してしまい、汚職事件だのテロ事件だの海外の政情不安だのという、100年掛けたってどーにもならない事柄ばかりを長々と垂れ流す。それが大事なのは解かっている、が、本当のところ、ニュース的にはそれらの事件報道が『無難』なネタだからだというくらいは、懸命な視聴者なら気付いている。
重大な情報はニュース製作側としてもあまり突っ込まれたくないんだろう。下手に答えることの出来ない問題を孕み、それでいて間近に迫っている問題であるからお茶を濁したような回答では済まないからだ。だから、サラッと流すんだろう?
そうすると我々の側で眼を見開き、耳をそばだてて、情報を聞き漏らさないように努めねばならないわけで、面倒くさいと思う次第だ。報道の事なかれ主義など害悪でしかないよな。
そんなわけで先日も、サラッと大事なニュースソースが片付けられかけていた。
最近の学生の勉強時間が増えている、というニュースだ。その理由が、教育要綱の改正で、出される宿題が「考える内容」に変更されたからだと紹介されていた。
これが、ものすごい波及を及ぼすことに気付いた人がどれほど居るだろうか。
ニュースではその後、新種の教材とか参考書の紹介に繋がっていて、しかもその動きを歓迎するという馬鹿丸出しの対応になっていて、思わず笑った。
なぜ学校が「考える宿題」を出したか、そこが解かっていないのだろうか。
参考書が代わりに考えてやる為のツールになってやったんじゃ、本末転倒だろうに。考え方を教えるというのは、さように難しい事なんだろうなとも思った。大学講師でさえ四苦八苦するのだから、もっと社会が真剣に考えるべき時期に至ったのかも知れないねぇ。
考える方法を教えてやるのと、代わりに考えてくれるツールとでは、雲泥だ。
そこでふと思い出したのが、『ドラえもん』だ。
あれは、そういう考えで見るとすごい漫画なんだなぁ。
だってそうだろう?
ドラえもんは、一見では「万能で、持ち主の代わりに解決してくれるロボット」であるのに、実は故障品なわけでしょう?
これがもし、優秀なドラミちゃんの方だったら、のび太の成長は果たしてあったのだろうか、と思うんだよね。ドラミちゃんだったら、代わりに考えてくれる完璧な万能マシーンだったわけじゃないですか。
これが中途半端にしか解決能力のないドラえもんだったからこそ、のび太は自力で、ドラえもんのヒントを元にしたり、友達の手助けを得たりして、問題解決に至るわけで。そう考えると、
『ドラえもん』、奥が深いのぅ、と思わざるをえないですなぁ。
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