透明人間の夫とその妻というSF的な設定ですが、ここで描かれているのは二人の生の人間。互いに相手を思いやる心があれば、どんな苦境でも少しの工夫で乗り越えることができる――そんな理想的なパートナー関係にある二人の姿が、とてもよかったです。
二人のやり取りにときめきます。「夫の体が透けている」ということが切なく、パートナーの「存在」について考えさせられました。ラストがとても素敵です。