第33話 面白いストーリーとは?
皆さま、いつも ありがとうございます。
久々の創作エッセイでございます。
題して。
面白いストーリーとは?
そうです。これを日々、わたくしも追求いたしております。
皆さまも、いつも面白いストーリーを考えるのに腐心しておられることでしょう。
血みどろの思いで生み出すこともあれば、天使や神が降臨したかの如く思いつくこともあり。
そのすべてが面白いのか、どうか。
生み出した本人は自信満々ですが。
面白さ。
それは万人の心を躍らせるものの、決まった型などありません。
同じ作品を読んでAさんが感動的なほど面白さを感じたとしても、Bさんは世にも退屈に感じるかもしれません。
けれど、私は面白さの型は大別して二つに分けられると思います。
①真新しい、意外性のある独創的なもの
②王道的で安心できながらも、個性の光るもの
これは真逆でありながら、どちらも作家の個性が感じられるものです。
真新しさは目を惹きつけます。
──なんだろう? これ。
そうして興味を引きます。
いままでになかったものというものは、成功すればその道のオーソドックスになるまでに人気を得るのです。
意外性というのもポイントですね。
人は自分が思いもかけなかったことに注意を払うものです。
悲惨な内容を軽妙に語るエッセイなど、ついつい気になって読んでしまいます。この明るさがどこからくるものか、知りたくて。そして、悲惨な状況の結末が明るくなることを祈って。
劇的に惨たらしくても、語り口にユーモアが溢れていると、笑ってしまいます。そんなギャップが愉快。
しかし、この匙加減が難しい。
意外な展開、設定も、行きすぎると興醒めを齎す。しかも、その匙加減は人それぞれときたもんだ。
どうしろと?
書き手からすれば、読み手さまに楽しんでいただきたい。読書の歓びを感じていただきたいものです。
しかし、匙加減ひとつで変わってしまうのです。
ああ、絶望。
また、王道的展開であっても、それがまた心地よい作品もあります。
昔から伝わるおとぎ話など、系統が決まった物語があります。神話の類型にあてはまるものもあります。それらは、今では珍しいものではありません。しかし、子ども時代にハマったように子育て世代が自分の子どもに与えることから、需要が高い=人気がある、のは明らかです。
それも、原典の残酷さや、あからさまに性的な部分を上手く覆い隠した童話として。
子ども向けの新作は日々、発表されているのに、誰もが知っている作品は、そうした童話です。
あとは、アメリカの大きなエンターテイメント会社の発表するアニメーションでしょう。
その大きなエンターテイメント会社でさえ、何度も不遇の時代をくぐっていると聞いたら、若い世代は信じるでしょうか。
それほど、『面白い作品』は難しいといえるのではないかと思います。
ひとつ言えること。
大多数の子どもが大好きなものは、大人もそれなりに好きになるものです。そして、子ども時代に熱愛したものは、それが冷めたとしても忘れきったりはしないことが多いということです。
何がいいたいか。
つまり、大ヒットを狙うなら、子どもにうけることが一番ということです。
あのネコ型ロボット然り、あの少年魔法使い然り。
面白いストーリー。
それは、子どものほうが、よく知っているのかもしれません。
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