　これはその、赤子かわいいという話ではなく(赤子はかわいいと思うよ)、慣用句的用法としての尻拭いのことである。つまり、何かしらのポカ・ミス・やらかしがあって、それをリカバリするということを言う。

　今まで俺は尻を拭われる側であったので、「申し訳ないな」「ありがたいことだな」と思い続けて生きてきた。まあこの気持ち自体はそう大きくは変わらない。変わらないが、しかし皆さん、このことをこっそり教えといてくれても良かったんじゃあないのか？　というのは何をかというと、つまりだから、表題の通り、「人の尻拭いをすること」には実は快楽が、それも結構暴力的なやつが伴うということをだ。そしたらまあ、態度こそ変えないようにするけれども、罪悪感は少し減じたかもしれないのに。

　ただまあ「何故秘されていたのか？」をよくよく考えてみると、たぶんアレなんでしょうね。「チョコは暴力的にうまい」みたいなことをわざわざ大声で主張するか？　という話なんだろな。既に知っている人に主張しても、「知ってるが？」と言われる。また、甘いものが嫌いな人にその主張を述べてしまうと、感性を疑われたり嫌われたりするかもしれない。そんで唯一、知らなくてかつ知ることでチョコの世界に足を踏み入れ、幸福を知ることが出来た人にだけは感謝されうるが、そんなやついるかっていうとなかなか想定できない。さりとてまだチョコの快楽を知らぬであろう赤子にチョコを与えたりすると、こんだ教育に良くないのだが？　ってその子息を保護するものに怒られる。このように考えると、感謝さレート(感謝される+割合　を示す造語)が低すぎ、謗らレートが高すぎる。故にこういう主張はしない。こういうことではなかろうか。

　しかしその、俺はチョコのうまさは知っているが、この人の尻拭いをすることの快楽は知らなかった。３５年生きてきて、なんだかんだ１７年くらい働きもしている。ほぼ全部バイトだが……だから知らないんだよナ、よく考えると……なぜならバイトには「責任」問題というのが仕組み上発生し得ないから…………。つまりまともに会社とか、その、ある部分を帰属する形で就職すると、不可避的にこういう事態が生じて、でそん時にどうせみんな気づくからわざわざ言わないんだろうね。そうなのか。なるほど。完全に得心した。完全に得心したがしかし、やっぱ、この不景気の時代においてはずっとバイトばっかりやってる人間も結構多いと思うので、ここで改めて声を上げて説明しておこうと思う。

　以前こんな話を書いた。

最後の３分間：　https://kakuyomu.jp/works/1177354054888935133/episodes/1177354054888935379

　ここで示したように俺は結構遅刻をするし、それに対して悪びれも（あんまり）しない。この話では説明しなかったが、実は、俺遅刻「される」のは結構好きなんですよね。好きは言い過ぎだが、安心するというか。「よっしゃ今後お前は俺の遅刻を怒る権利がな～くなった」と思うから。それもどっかに書いたっけ？　

　それにちょっと近い。つまり、まずは、「これで俺がなんかやらかした時に尻拭われる権利を得たな」「過去の尻拭われを清算したな」と思える。ただこれはあくまで「安心」であって、暴力的な快楽とまでは言えない。

　暴力的な快楽の部分は何かっていうと、他人がミスったことを尻拭うという場合、明らかにこれこっちの方が優位っていうか、相手のミスを拭えるだけの実力を持っているということになるわけで、それが嬉しい。ここに由来する明らかな気持ちよさがある。

　Aさんがあるミスをした。Aさんでは（時間的制約や技術的制約から）解決できないので、あなたに解決して欲しい。と言われるとさあ、やっぱこう、まあだから普段無能の豚だと思われているだろうからってのも大きいと思うのだが、じゃあ俺の方がAさんよりも優れていることになるじゃあないですか。少なくともこの１点に関しては。現在の。将来には追い抜かれ、あるいは現在でも別の側面では明らか劣っているとしても、「今・ここ」においては一点突破そいつよりも優れていることになる。これよね。こんなこと普段ないからね。この感情の蜜感たるや。

　口では「しょ～がないですねえ～～」って言いながら嬉しくなっちゃうよね。醜い感情ではあるなと思うので表面化はしないが、思ってしまうのは事実。

　それで、だから、ここからお伝えしたいことは２点。

１．「尻拭われる」側である皆さんは、実は尻拭っている方に快楽を与えている。なので、多少反省したり今後気を付けようとは思っといた方が自分にとっては良いと思うが、そこまで気にする必要がない。ただ、お礼とかを言っておくと、より快楽は増大するので、シレっとしているよりは礼くらいは言っとくと平和。

２．こういう快楽に基づいて残業とかをしていると、平気でめっちゃ夜が遅くなってしまう。その結果、カップラーメンとか食っちゃうし、帰宅時間は遅くなるし、快楽に振り回された状態で働いてると自分で思うよりか倍疲れてるみたいなので、えー、今日の結論はこれです。聞いて下さい。

　リングフィットアドベンチャーをサボって寝てしまいました。

　2020年06月17日 08時12分の測定結果

　体重:103.30kg

　体脂肪率:33.20%

　筋肉量:65.40kg

　体内年齢:48歳

　ちゃんと体重は増える。筋肉も食事も裏切らないね……。

　一応例の縄跳び奴（https://www.nintendo.co.jp/switch/ayv2a/)はやりました。これなんか俺の手の振り方が悪いのか、１ジャンプにつき２回とかカウントされることがある気がするので、表記上で３００くらい飛んでおいた。

　デブとジャンプって相性が悪くて、前トランポリンで危うく死にかけた話を述べたが、今回はどっか攣ったりはしなかったものの、あのー、なんかねえ、痺れるんですよね。ふくらはぎのあたりが。筋肉痛とかとは違う感じ。「痺れる」。だいじょぶなのかこの感じ。だって考えてみ、数センチとは言え、100 kgを浮かせている。ってことは100回飛んだら10 tの負荷だよな。それはなんか深刻なダメージになるよなあ。まあ、ぼちぼち続けようとは思いますが。とりあえずリングフィットに復帰します。