第4話 雷という天気

 本日の秋田は雷に荒れる空です。落ちたらひとたまりもないんだろうなあ。

 でも自分のところに落ちてこない限り、ワクワクします。電気を消して窓の外を観察するほどです。 雷を待っている間、歯を磨きながら。


 雷が好きになったのは、福島にある親の実家で目にした時でした。片付いた畳の部屋がパッと光りました。

 その光は紫でした。

 なんてきれいなんだ。バリバリという轟きとともに、衝撃を受けました。


 夕方、今日見た雷はピンクに近い赤紫でした。 雷の色について調べると、温度や大気の状況で変わるそうです。


 そうこうしているうちに雷は遠退き、いつものようにカエルの合唱が始まりました。このところ切羽詰まっていましたが、なんだか爽快です。まるで雷が持っていってくれたみたいに。


 明日なら天体観測ができるでしょう。

 そうそう、気になっていた赤い星の正体は火星でした。

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