第20話 肉まんと豚まん
某コンビニエンスストアでの話。
やる気のなさそうな、中年男性がひとりでレジに立っている。
「いらっしゃいませ」も無ければ、清算も溜息をついて対応する態度の悪さ。
「800円になります」
ボソボソとした声で商品を袋にねじ込むように入れる。
「すいません…肉まんと豚まんって何が違うんですか?」
客が店員に尋ねた。
「知りません…同じじゃないですか…」
そっぽを向きながら応える店員。
ゴスッ!
鈍い音が店内に響いた。
客が店員の頭を掴んでレジ台に叩きつけたのだ。
「おい!態度が悪いのは我慢してやる…商品を説明できない店員の態度か?ソレが!」
ガンガンと店員の頭を叩きつけながら客が静かな口調で話している。
「答えろ!質問に答えろ!できなければ、すいませんと謝れ!」
幾度か叩きつけられた後、店員は「申し訳ありません」と頭を下げた。
どちらが悪いのでしょうか?
この話の『客』は『私(桜雪)』です。
ちなみに、このコンビニでバイトしていた大学生が後に私の勤務先でバイトすることになるのだが、この話は有名だったそうです。
ラストエピソードは、私のことで締めくくりたいと思います。
私も充分、痛いヤツだったのです。
お湯ラーメン3(惨) 桜雪 @sakurayuki
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