第19話 ラーメン屋にて

初めて入ったラーメン屋、地元で有名なラーメン屋…だと聞いたのだが…。

入ってまず驚いた。

「バカ野郎!」

店主の怒号が店内に響く。

(おおう…威勢がいい…超えて…るよね)


明らかに50歳過ぎの店主よりも年上であろう男性に怒鳴る、怒鳴る。

席に着いて、カウンターを眺めていると…確かに手際が悪い…。

「メンマなんて後でいいんだ!バカ野郎!」

「お客様が入ってんだろ!お冷お持ちしろ!バカ野郎!」

「どんぶり下げろ!バカ野郎!」

バカ野郎!バカ野郎!バカ野郎!バカ野郎!バカ野郎!バカ野郎!……。


(なんか動くたびに怒鳴られてるな~、あのおじさん)


「はい!お待ち!」

私の前にラーメンが運ばれる。

背油たっぷり系ラーメン…嫌いなタイプのラーメンだ…。

(うん!ダメだ…)

一口で嫌いになった。

雰囲気ダメ…味ダメ…私の好みではない。


「御馳走様でした」

「ありがとうございます」


私が店を出ようとすると……。

背中から

「バカ野郎!」

(あぁ~、また、なんかやったな……)

客の前で従業員を怒鳴る店主…それだけで美味くても来ない店だ。


なんか、落ち着かない店だけに…、

オチ付かない…小説はなしでした。

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