カクヨム八年生

第二回カクヨムコン参加作レビュー①

「第二回コンテストで私が★を入れた作品を紹介します！」というのが流行っているようなので、私も便乗してみたいと思います。

　とはいってもスコップとかそんなにしてないので結局は上位作品の紹介になってしまいそうな気がしますが……キニシナイ！

　というわけでまずは……

■『ひとりぼっちのソユーズ』（SF）七瀬夏扉さん作

https://kakuyomu.jp/works/1177354054880552117

　そう『ユーザーが選ぶカクヨムカクヨム小説大賞２０１６』にも選ばれた、今やカクヨムを代表する小説といっても過言ではないこの小説！　ぶっちゃけ大賞候補筆頭でしょ、これ。

　でももし、最近登録したばっかりで読んだことがないという方が居たらこれを読め！　今すぐに！

　もうね、ほんっとうに文章が綺麗！！こんな文章どうやったら書けるんだ～！？？それにただ綺麗なだけじゃなくて、すごく感情に訴えかけてくるんだよね。陳腐な言葉でいえば「泣ける」

　そして作者が大のSF好きだということで背景知識や世界観もきちっと練ってあるし、SF好きなら思わずニヤリとさせられるはず。

　SFって難しそうで苦手って方にも、半端な作品は認めん！ってSFオタクにも自信を持って進められる一作です！

　……ただこれ、私はコンテストが始まる前に★をつけちゃったので、こうやって紹介するしか応援のしようがありません。皆、ぜひ読んであげてください

■『３６５日の冒険者日記』（異世界ファンタジー）

https://kakuyomu.jp/works/1177354054880870871

　これも、実はコンテストが始まる前に★を入れちゃった作品。

　きっかけは、ファンタジーのランキングで長いこと上位にいるのとタイトルが面白そうなので読んでみたと思う。

　内容は、新米冒険者の主人公が毎日頑張る様子を日記方式でつづるっていう感じなんだけど、小説っていうよりかは異世界から届くブログやメルマガ、エッセイを読んでる感じ。

　パソコンやスマホで小説を読むのって時々すごく疲れるけど、これなら一話一話が短いし、疲れた時に気軽にすらすら読める。まさにネット小説の良さを生かした作品、って感じ。

　でも、今の時代っぽいネット小説なんだけど、内容はどこか昔のRPGっぽい感じがして落ち着くんだよね。新米でレベルが低い主人公が毎日お金に苦労してる様子を見ると昔読んだ『フォーチュンクエスト』なんかを思い出して少しほっこりしたりして。

　最近はどんどんすごい冒険や依頼にもチャレンジしちゃって「ああ、あの頼りなかったあの子が今やこんなに……！」という気分も味わえる、そんな作品です！！

■『僕とあいつと氷ときせき～青春フィギュアスケート小説～』（現代ドラマ）宮都さん作

https://kakuyomu.jp/works/1177354054881441455/reviews/1177354054882331771

　さて、上二つはコンテストが始まる前に読んじゃった奴だけど、今回は正真正銘、コンテストが始まってから読んだ作品。

　読んだきっかけは、知り合いがTwitterに「これ面白かったよ」とレビューを投稿していたから。口コミって大事！

　内容は、主人公がアイスダンスというスポーツを始めるお話。　

　フィギュアスケートは前々から人気だし、男子フィギュアを扱ったアニメも今人気で盛り上がっているのに、なかなか日の目を浴びないのがこのアイスダンス。

　作者さん自身もこのアイスダンスの経験者のようで、非常に細かく臨場感のある描写で、スケートリンクを登場人物が滑っているのが目に浮かぶよう。情景描写もそうだけど、心理描写も細かく、流れるような文章で非常に美しく読みやすい。　

　この小説の珍しい点は、あまり漫画や小説で扱われない競技というのもあるけど、スポーツものだけど、ライバルに打ち勝ったり、優勝を目標にするような少年漫画的な派手がないところ。でも逆にそういうありきたりな感じではないのが面白い。派手ではないけれど、作者のこの競技やスケートリンクに対する熱い思いが伝わってくる。

　スケートリンクやマイナースポーツの在り方を問うような、静かで奥深い、じっくりと読める人間ドラマ。ぜひご一読を！

■『桜咲桃華の鬼退治』（現代ファンタジー）ふぁいたーさん作

https://kakuyomu.jp/works/1177354054882247128/reviews/1177354054882358073

　さて、こちらは打って変わって王道のアクションファンタジーもの。

　この作品は、コンテストが始まる以前、タイトルにインパクトがあって気になってフォローしてはいたんですが、コンテストが始まるにあたり新たに書き直したとのことなので読んでみることにしました。

　作品の内容は、桜崎桃華というお嬢様キャラの金髪美少女が、日本刀を片手にばっさばっさと敵を切り捨てるおはなしなんだけど、これはストレートに面白い。

　すごくテンポが良くてキャラに魅力があって、要所要所にぐっとくる展開なんかを入れてくる、アクションものの王道って感じ。アクションシーンは本当にしびれるし、とにかく金髪美少女の桃華がカッコよくて、もう一人の主人公でヒロインポジ？の詩音も可愛い。

　主人公は女の子なんだけど、すごく少年漫画っぽい。ラノベというより少年漫画。美少女が出てくるんだけどハーレムとかエッチなシーンがほとんどなくて、アクションや友情に力を入れてるのが個人的に好感が持てるところ。これ、アニメで動いてるところをすごく見たい。小さいころテレビにかじりついて見てた『犬夜叉』とか最近でいえば『キルラキル』とか、そんなタッチでアニメ化してほしい！そんな作品。

……今回は以上です！

でもまだ①なので、まだまだ次へは続く予定！

フォローしてるだけで読んでない作品も多いしね……早く読まなきゃ！

※2017年11月追記：『365日の冒険者日記』が特別賞をとり、『ひとりぼっちのソユーズ』が拾い上げで書籍化しました！私ってば預言者では......(おい)