第二回カクヨムコン参加作レビュー②
さて、第二回コンテストで星を入れた作品第二弾です。もっといろんな作品読みたいけど……時間があああ! みんなもっと、コンテスト作品読もうぜ‼ コンテスト、もりあげてこーぜ!……と、まあそんなわけで紹介していきます!
■『にごろあまた』(SF)二五六九さん作
長良黄泉さんの『カクヨム鉱山発掘日誌』で紹介されていたのと、Twitterでの宣伝イラストが可愛いので気になって読んでみました。
前半が短編集、後半が中編みたいな構成になってるおもしろい作品。
短編の部分も一作一作きちんとオチていてユーモアもあり粒ぞろいの面白さで、一作一作独立させても良いんじゃないかって感じなんですが、後半になると打って変わってシリアスな雰囲気になり、これどう収拾つけるんだろう? と思ったらラストあたりから伏線がつながりはじめて全容が明らかになると、ああ、こういうことだったのか!と脳がフル回転するみたいになっておもしろいです。何より猫耳少女のあまたちゃんが可愛い!
読みやすいのにテーマ性が深くて萌えもある、いろんな方に読んでいただきたい作品。
ためしに前半部分の短編で興味を惹かれた話を何個か読んで見て、気に入ったら是非全編通して読んでみてください!
■『風が呼んだ記憶』(ミステリー)アオヤマさん作
全是の恋人を探す恋愛ミステリー。この作品はアオヤマさんという作者のネームバリュー(面白い短編をいくつも書いてます)と、コンテストが始まるかなり前からTwitterで宣伝していてあらすじが面白そうだったから。
内容はというと非常に読みやすく、爽やか。殺人事件が起こったりしないので、人が死ぬ小説が苦手な方でも楽しめる作品。
私はこの作者の方、短編が得意なだけあって勢いとアイディアがすごい作家さんなのかと思っていたんですど、この『風が呼んだ記憶』は読みやすい語り口と作者を引き込むパワーに加え、綿密な構成や丁寧に練られたキャラクター設定、伏線の貼り方、ミステリーとしての意外さや人間ドラマとあらゆる面で優れていて作者の方の才能に驚きました。
ミステリー好きにも、恋愛ドラマ好きにもお勧めできる小説です!
■『僕とぼくと星空の秘密基地』(現代ドラマ)浅原ナオトさん作
これはランキングを適当に見ていて「星空」とか「秘密基地」というワードに惹かれて読んでみました。なんか惹かれません?秘密基地って......
内容は、不仲の両親をもつ10歳の「ぼく」が森の奥に住む老人に家を秘密基地として提供してもらって――という感じ。
結論から言うと、この作品は大当たりでした。
なんかもうね、個人的には普通に本屋に売ってて、なんかの権威ある賞を取っててもおかしくないような出来栄えだと思った。
とにかく切ない! 胸が締め付けられる! そして、色々と考えさせられる。あんまり言うとネタバレになるから言えないけど、かなり心の底の深い所をえぐってくる。
ラノベっぽさは全くないけど、本格的な人間ドラマを読みたい方にはかなりオススメです。
■『ゴースト・ターミナル』照井永二さん作(SF)
今の時点でまだ星13と少ないのだけれど、漫画原作コンテストで惜しいところまでいった『長野市役所ダンジョン課』の作者さんの新作なので期待大! ということで読み始めたこの作品。
うん! 面白い! 毎回いいところで一話が終わって一話一話の引きがうまい! 文章も読みやすいし、ページをめくる手が止まらなくて、10万字あるとは思えないくらいあっという間に読めちゃいました。
内容は『幽霊アカウント』の謎と殺人事件の犯人を追うという内容のSFサスペンス。犯人は誰⁉ この後どうなるんだろうとハラハラしながら読んでいるうちに、意識とは何だろう、人工知能の在り方とは、AIがこのまま進化したらネットは、私たちの社会はどうなるんだろう⁉ という深い内容にも触れていて、エンタメとしても楽しめ考察も面白い作品です! 今回のコンテストでもぜひ頑張ってほしい‼
(※コンテスト応募、とりやめたようです……残念!)
さて、第二回目は以上です~! まだまだフォローしてる作品沢山あるので、第三回もやると思います! でも結構みんな完結してないのが多くて……できれば完結したのからレビューしたいから、皆さん更新がんばってください! ではまた~
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