第3話 交渉なう。

「条件?」

「はい、条件です。」

条件だって、俺に何させるんだろ?

俺はちょっと考えてみたが、どんなものか予想がつかなかった。

まぁ、聞いてみるか。

「その条件って何ですか?」

と俺。そして彼女は少し考えた後こう答えた。

「じゃあ条件は、私に名前を教えてくれませんか?」



名前?そんなの旅するんだから聞いて当たり前じゃない?

まぁ、彼女なりの考えというのだろうか。

俺は答えた。

「ズバリ!俺の名前は宮月翔太だ!」

ポカーン。彼女はそんな顔をしている。

あれ、俺おかしいこといったっけ。目から汗が出てきそうなんですけど。

「宮月翔太・・・翔太ね・・・ダサい名前ね。」




彼女はフフッと笑いながらそう言った。

「ありが・・・え?ダサい?今ダサいって聞こえたんだけど?」

「ええ、私は今確かにダサいと言いましたよ?」

彼女はそれがどうしたという顔でこちらを見つめてくる。

何だろうこの女、さっきまで優しいと思っていたが全然優しくない。

というか、無償に殴りたくなってきたんですけど。

なんだよ、さっきからニマニマした顔でこっちを見て。腹立つな。

「じゃあ、いいややっぱり君とは旅しなーい。」

そういった後俺はその場から移動した。

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旅をしてたら異世界だった 手羽先生 @zfly

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