第34話-001の過去
深層心理研究会。
研究会 という名ではあるが、研究員は1人。
若宮トオルだけであった。
代表者を名乗る 中村 椿は、たまに研究所に来る程度で、それなりの成果を出せばそれなりの報酬が貰える。
ある日、中村 椿はとある被検体を連れてきた。
まだ産まれて間もないような子供だったが、若宮トオルは中村 椿に逆らうことはできない。
子供の手を取り、サンプル001を投薬した。
しかし、その後モニタリングを続けても、何の変化も見られなかった。
彼は報告書に、「変化なし。失敗。」とだけ書き記し、サンプル001を保管庫に入れた。
子供は中村の監視下の施設へ入れられ、念の為引き続いてのモニタリングが続けられた。
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