第3話-よくあるてんかい

朝9時

電話が鳴る。無視するとまたやり直しになるので、ここは仕方なく電話に出る事にする。


「はい、おはよう。」


「おはよう。前にいるんだけど…今起きたの?」


電話の相手は、幼馴染みの 若宮 蘭 だった。

あだ名は「フラリエ」だ。


「ごめん、すぐ行くよ。」


すぐに着替えて、フラリエを迎えに行く。

2000年以上も朝の身支度をしている私にとっては、取るに足らない動作だ。


「遅くなったね、行こうか。」


「うん。」


そう言うと、フラリエは私の服の袖口を掴んだ。

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