性差はあっても個人差あるし、今では女性が有利かも。お手やわらかに……。

1 人間は自分が危なくなると、些細なことや形式的な違いもネタにして他者を攻撃することがあります。協力して生き延びるのでなく、自分だけ助かろうとするか、その間を取って(?)徒党を組んで他の人々を叩くか……。
 でも、もっと頭のいい人達は、短絡的な連中をふるいにかけるために、わざとそういうことをけしかけて、落としたり減らしたりしているのかもしれません(恐泣)。日本人なら知っている、今や世界は江戸時代。武家諸法度に刀狩、私戦に及べば上がりが減るので両成敗。毎年見ていた忠臣蔵でも、結局双方死屍累々。自己同一性(アイデンティティー)の落し穴、鋭い指摘でありました。


2 性差というのは確かにあるかもしれませんが、

①それはあくまで平均値。情報社会以降は個々の人間の能力・適性に応じた評価や処遇が可能、かつ必要になるので、形式的属性の上に胡坐(あぐら)をかいている奴は、私もそうでしたが落とされます涙(苦笑)。

②また、今では文明の発展により、経済・社会のなかで一般的にも、男が得意な肉体労働や論理演算は機械がしてくれます。未開拓地や戦争も激減し、対人サービス労働が主役です。さらに、格差が広がれば色々な意味であぶれる男性もますます増えて、私のようにショボい男はかたなしです涙(苦笑)。

③人類文明はひとまず地球という自然的な限界に到達し、社会もひとつにまとまりつつあります。そこで求められる政策原理とは、拡大・征服・支配という男性的な外征的原理よりも、持続・対話・共生という女性的な家政的原理だと思われます。技術革新がもたらす社会変化に呑まれて溺れないよう、我々の本当の幸せとは何かを感じ取り、様々な要素を同時に考慮しながら決定し、対話を通じて効率的にそれを実現し得るような考え方です。

④さらに、次の時代を開く科学技術を考えると、資源・環境や少子超高齢化、格差等の問題に対処して、①物的資源、②人的資源、③経済・社会活動における文明の持続可能性を実現できる、(自然環境だけでなく体内環境や社会環境も含めた)環境親和技術だと思います。例えば……、
・自然環境に優しい再生可能な素材・エネルギー技術。
・人々の能力の経年・経代劣化を人道的手段で防ぎ補う医療技術やICT。
・富の再分配・再投資を公正かつ効率的に、争い少なく行える人工知能・ビッグデータ技術。
 これらは必要なモノを作り、それを正しく使えるヒトを保ち、両者を上手くマッチングさせる技術です。動力機械や電脳組織のような人工物を自然になじませ、生体や生態系のような自然物を人工物のように改善できるようにし、垣根がとれて一体となったシステムを適正に管理・運営してゆくための技術です。これまでのような文明活動の副作用からくる犠牲や費用、危険を最小化することで、今や全地球に広がり、つながって一蓮托生となった人類文明を、発展し続けられるようにするための科学技術です。
 そしてその中には、性差をもとから解消するようなものもあるかもしれません(L.M.ビジョルドという女性SF作家が書いています)。

⑤それらができて初めて、人類は宇宙に進出してゆく能力と資格を得るのかもしれません。

 次なる文明段階を拓く技術や政策を担う、賢明なる女性人材の輩出と活躍に期待します。

 ……すみません。刺激的な題名に釣られて熱弁しちゃいました(羞恥)。



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