芸術のための芸術のことを絶対芸術という。だとしたらこの文章は、空想のための空想、絶対空想と呼んで全く差支えがない。私は確かに物語を書くにあたって、このような荒唐無稽の空想に触れる。糠のようにぬるぬるで、針山のようにとげとげの空想に。そこから何かを見出した時、空想は確かに形をもつのである。
ボクは女性用セーターになりたいです
空想を手にした事で始まる空想の暴走。空想と言う名の自由はどこまで広がりを持てるのか。無限地獄のようなその空想の中で読者をけむに巻く作者の技術に酔いしれる事でしょう。 空想を楽しみたい方におすすめです。