第32話:描写を省く(4)

 これがノウハウ物なのかどうかは置いておき、たぶんこういう方向性のノウハウを書いている物はないかもしれません。

 

 小説の書き方などでは、描写をどう書くかとか、文書を書く時に気をつけることはとか、シノプシスはどう作るのかとか……そんな話ばかりでしょう。


 その手の話も絶対に必要です。

 が、それでやっと「小説を書くことができるようになる」だけなのです。

 それで書いてみて当たれば万事OKなのですが、それで当たらなかった場合には行き詰まります。

 これは、そんな時の一つの方向性に過ぎません。

 答えではないので、それだけは注意してください。



 ところで、第一部でも書きましたが、拙作レムロイドではこの手法を最初の章で使用しています。

 最初の方を読んだ時、「取っつきやすかった」という意見と、「物足りなかった」という両方の意見をいただきました。

 多くは年代で分かれました。


 そこで前々からやってみたかった実験として、ほとんど内容を変えずに別の文体で書くという実験を拙作レムロイドの第1話で行ってみました。



●初期版:第1話

https://kakuyomu.jp/works/1177354054880245000/episodes/1177354054880245026


●改変版:第1話Re

https://kakuyomu.jp/works/1177354054880245000/episodes/1177354054880776247



 初期版は、描写を削りまくっているバージョンです。

 ほぼ「説明」と「台詞」で構成されています。


 それに対して、改変版はもう少しだけ内面や周辺の描写などを入れています。

 文字数的には、初期版の倍になります。


 みなさんはどちらの方が好みでしょうか。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る