最低限の情報しか記述されない文章から、「何か」不思議な雰囲気と「何か」事件が起こっていることは感じ取れる。なんとも不思議な心持ち。気象現象で呼ばれる人物たちが揃い、物語がどう動くのか、動いた結果何を感じ取れるのか。予測不可能さを楽しみたい。
とにかく、何かはわからないが、何かが起きている。凡百のカクヨム作者が設定ばかり書いてドラマを書かない症候群に陥っている反面、この作者はドラマしか書かない。とにかく何かが起きている。でも、世界観も背景も設定も説明する気が無いので、それが何かは分からない。中島みゆきソング・ブック?ヘンリー四世?そんな感じ。読んでいて心地いいかは人それぞれ。
雨と血に濡れたその日、「」は 風 と名乗る謎の男性に助けられた。唐揚げが好きな、白い大きな犬であり、人でもある女 雨 と共にとあるBarに向かう。