幕間

 98 遅れてきた奴ら

 レカルタへと出発するおおよそ一月の間、何をするかという問題は僕にとって大きなものだった。酒の席で僕はそれとなくその思いを共有したが、期待に反し、僕以外の三人はそれぞれ自分の予定を語った。

 僕たちに同行することを決めたヨムギは勤務の頻度を減らし、魔法の勉強を始めるらしい。ヤクバたちはまだ到着していなかったが、彼女はそれまでの時間も惜しいようだった。


 マーロゥも基本は似たような感じだ。魔法を使えない彼は軍人たちの鍛錬に付き合って過ごすつもりだという。殊勝なことだと感心していると、酒に酔った彼は僕の耳元でもう一つの目標を囁いた。「バンザッタに出るまでにはヨムギと」それ以上は聞かなかったことにした。

 ならば、アシュタヤとメイトリンにでも観光に行こうか、と考えたが、その案も口に出す前に棄却された。


「私は今回の戦闘についてまとめたり、カンパルツォさまからの頼み事をこなしたり……それなりに忙しくなりそうですね」


 僕だけ本当にやることがない。あえて上げるならばマーロゥとともに軍人の鍛錬に参加して体術を鍛えるくらいはできるが、それにしても消去法の選択で胸を張ることは憚られる。軍に所属したとはいえ、カクロから命じられた任務はアシュタヤの護衛で、その仕事もバンザッタにいる限りほとんど有名無実に近い。酔いの回った僕の頭で思いついた時間を潰す策などウラグに仕事を斡旋してもらうくらいしかなかった。

 だらだらと過ごし始めたらそれがずっと続くのではないかという危機感があり、そのため、翌日、僕は職業斡旋所へと赴くことにした。


 いつもより少し早い時間に起きて身支度を始める。太陽の光は鋭角に窓から入り込んでいてベッドを照らしている。僕と同じ部屋で就寝しているマーロゥとヨムギはその光に顔を顰め、同じタイミングで寝返りを打ち、窓に背を向けた。それがおかしくて鼻で笑うと、不意にマーロゥが起き上がった。

 酒が残っているのか、顔がぼうっとしている。


「……お前、起きるの早いな」

「斡旋所に行こうと思って。軍人が出入りするのはあまりよくないんだろうけど」

「なんだ、金に困ってるのか?」

「いや、時間が有り余ってるからさ」


 マーロゥは枕で潰れた髪に違和感があるのか、跳ね上がったつむじの辺りを撫で、それからヨムギの寝顔を見つめた。彼女は昨夜の深酒で潰れてしまっていて、深い寝息を立てている。その姿に鼻の下を伸ばすマーロゥの顔はとても見ていられたものではなく、何か間違いを犯すのではないかと危惧を抱きそうにもなった。


「……じゃあ、僕は行くから、ゆっくりしてくれよ。どうせ今日は訓練に参加しないんだろ?」

「ああ……」と答えながらマーロゥは大きな欠伸をする。「いや、でも、俺も行く」

「え?」

「どうせお前がやるのなんて魔獣の駆除とか、何にせよ力仕事だろ。肩慣らしもしたいし、金が入ったらヨムギに花でも贈るかな」

「やめた方がいいよ。食えないものをもらって何になるって言ってたし」

「じゃあ、食えるものでも渡すか」


 会話の最中に眠気を払ったマーロゥは跳ねるようにしてベッドから降り、準備を始めた。とは言っても寝間着から着替える程度で、寝癖すら直そうとしていない。


「じゃあ、行こうぜ」


 彼は先導するように扉を開く。その音も不快だったのか、ヨムギが今度は扉に背を向けた。


     〇


「そういえばさ」


 城を出て斡旋所まで向かう途中に僕は気になっていることを訊ねた。


「今回ってヤクバたちもこっちに来ることになってたんだろ? あの三人はどうなってるの?」

「ああ、あの人たちは別の仕事があって一緒に来れなかったんだよ。二日くらい遅れて出発するって言ってたっけな」

「……アシュタヤとマーロゥがバンザッタに到着したのって七日くらい前じゃなかったっけ」

「どうせ道中で酒でも飲んで遅れてるんだろ」


 事も無げにそう指摘されるものだから、開いた口が塞がらない。


「戦争あったのって昨日だよね」

「記憶力悪いな」

「皮肉だよ」

「そうじゃなくて」とマーロゥは眉を上げる。「俺が言ってるのはセイクさんたちに関しての記憶力だよ。あの人たちが三人で旅したら寄り道しかしないだろ」

「いや、そうだろうけどさ」

「俺たちの任務には『戦争に参加しろ』ってなかったし、第一、いつペルドールが攻めてくるかも分からなかったんだ。余裕ぶっこいてもおかしくはねえよ」


 いや、でも、と言いかけたが、反論を飲み込む。

 普通の人間なら「敵国がいつ攻めてくるか分からない」という状況下ではできる限り素早く到着しようとするものだが、彼らはあいにく普通の人間ではないのだ。「まだ大丈夫だ」の連鎖が起こってもおかしくはなかった。

 それに、僕もまさか一日であの戦争が終わるとは思っていなかった。終わった後に来てどうするんだ、と声を荒らげるのは酷なことでもある。

 僕は溜息を吐き、本当に不真面目だ、と肩を竦めた。その一方で彼らが変わっていないことに不謹慎ながら喜びを感じてもいる。

 早く会いたいものだ、そう思うと、どこか足取りも軽くなった。

 そして、再会のときは当初の予定よりはずっと遅く、また、今の僕の予想よりずっと早く、訪れた。


      〇


 職業斡旋所の扉を開いた瞬間、場違いなほどのはしゃぎ声が身体の前側に当たった。

 あ、と素っ頓狂な声が漏れる。斡旋所内に併設された食事処では懐かしい連中が、懐かしい笑い声を上げていた。

 ヤクバたちだ。

 三人は知らぬ間にエニツィアが戦争で勝利を収めていたことを称えながら、持ち込んだものと思しき酒を飲んでいた。


「セイクさんたちじゃねえか」とマーロゥの声が跳ねる。それは彼らには届いていなかったようだが、給仕には届いていた。朝から働いている給仕の女性は僕を見つけると盆を持ったまま、駆け寄ってくる。彼女は僕を何だと思っているのだろうか。


「あの、ニールさん」

「言いたいことはわかりますけど」

「今、ウラグさんいなくて、すみません、どうにかしてもらえませんか。あの人たち、準備してた朝の食材を食べ尽くしちゃいそうなんです」

「まあ、知り合いですし……」


 僕は意気消沈しながらヤクバたちへと近づいていく。給仕と話している間にマーロゥは彼らの元に辿りついていて、「遅かったじゃないですか!」と叫びながら椅子に腰を下ろしていた。


「おお、マーロゥ」とヤクバは酒を飲みながらマーロゥの頭をぐりぐりと押しつぶすように撫でた。「奇遇だな」

「何してんだよ」威圧的に言ったのはセイクだ。「お前、こんなとこにいるなら剣振ってろよ」

「いやいや、今日はたまたまっすよ」

「嘘っぽーい」


 レクシナが酒には合わなさそうなサンドイッチを咀嚼しながらけらけらと笑っている。三人は護衛というより旅役者を思わせる華美な格好をしていて、どうにも職業斡旋所にはそぐわなかった。おそらく朝食を摂るためだけにここを訪れたのだろう。その挙げ句酒を飲んでいることに鑑みると到着したのはついさっきなのかもしれない。


「なんてったって、ほら」マーロゥは僕を指さす。「例のニールですよ!」


 三人の視線が僕へと集中する。気恥ずかしさと申し訳なさが溢れ、僕は頭を下げた。三人は僕の動作を揶揄するように、会釈を返してくる。


「ひさしぶ――」

「――はじめまして」


 三人の声が綺麗に揃う。彼らはもう一度頭を下げて、食事と会話を再開した。

 あれ。


「いやあ、あっちでの仕事が長引いてな、できる限り真っ直ぐ来たんだが、遅かったな」

「本当は色々観光する予定だったのにねえ」

「まあ、いいじゃねえか」とセイクが二人に顔を近づけ、名案を告げるかのように指をぴんと立てた。「どうせ時間はあるんだ。メイトリンにでも行こうぜ」

「え、あたし、どっちかって言えばアノゴヨに行きたいんだけど」

「あそこ行ったら出てこれねえだろうが……ヤクバが」

「ああ」とレクシナも呆れた顔になる。「ヤクバがね」

「おい、それはどっちの意味だ? 娼婦か、それとも博打か?」


 間断なく続く会話にマーロゥは僕を一瞥する。彼も三人の反応がおかしいと感じていたらしく、意を決したように会話の激流の中に飛び込んだ。


「あの、どっちでもいいんですけど」

「いや、よくはない」ぴしゃりとヤクバが否定する。「これは重大な問題だ」

「っていうか、その、ええと、ニールですけど」


 僕の名前が出た瞬間、再び三人の顔が僕へと向いた。

 なんて質の悪い冗談だ。僕は彼らにもう一歩近づき、苦笑に近い笑みを作る。


「ひさしぶ――」

「――はじめまして」


 ……ああ、うん。どうやら僕はマーロゥの指摘通り、記憶力が悪いようだ。神妙に頭を下げ、宴へと戻る彼らに呆れたものか謝罪したものか、判断に困窮する。

 僕の記憶以上に彼らは質が悪く――僕が想像した以上に彼らは怒っていたらしい。怒り方がふざけているようにしか見えないため、こう言うのもなんだが、頭も悪い。


     〇


 三人は食事をたらふく平らげ、斡旋所の職員の仕事を増やした後で、満足そうな溜息を盛大に吐き出した。何人分の食事だ、と数えたくなるくらいの皿を、気弱そうな女性の給仕が下げていく。その足取りもどこか覚束ない。

 彼らが食事している最中、僕は隣の席から引っ張ってきた椅子をマーロゥの横に並べ、そこに座ったまま黙っていた。開口一番に謝罪すべきだったかと後悔したが、後の祭りだ。こうなれば根気よく彼らが言葉をかけてくれるのを待った方が早い。


 気の毒なのはマーロゥだ。楽しげに食事をする三人とじっと沈黙を貫いている僕に挟まれ、彼は明らかに困惑していた。思い出したかのように三人はマーロゥに会話を振ったが、彼はどうにも切れの悪い返事をするばかりで、文字通りお話にならない。時折、どうしようかと窺うようにちらちらと僕に視線を送ってきているものの、堂々と批難する勇気はないようだった。


 三人は代金を受け取りに来た給仕をいなしながら満腹感を楽しんでいる。給仕は泣きそうな瞳を僕へと向けたが、だからといってどうすることもできず顔を引き攣らせると、僕と同じような表情で所定の位置へと戻っていった。


「いやあ、助かったな」とセイクが水を飲みながら天井へ向けて声を放った。

「ほんとほんと」とレクシナが頷く。

 一人不満げだったのはヤクバだ。「無理にでも成立させてりゃよかった」

 内容の掴めない会話にマーロゥが疑問を呈する。「なんのことすか?」

「いやね」


 レクシナの視線が宙を滑り、僕を捉えたところで止まった。彼女の大きな瞳が僕を真っ直ぐ見ているのが分かる。はっとした瞬間、他の二人を確認すると、彼らもまた、僕を見つめていた。


「もし、ニールちゃんが謝ってたらさ、ぶん殴ろうと思ってて」

「え」

「ついでにヤクバがとんでもねえ金額を賭けようとしてたんだよ」

「セイクもレクシナも」正面にいるヤクバは机に身を乗り出して笑いかけてくる。「お前も、助かったな」


 思考がうまく働かない。

 賭けはともかく、謝ったら殴られるとはどういうことだ。謝罪をしようと考えていただけに、理解が追いつかなかった。

 説明を求めるように視線を返すとセイクが口を開く。


「だってよ、お前、俺たちに悪いことはしてねえだろ」

「え、あの、僕は」

「確かにパルタ先生死んじゃったのは悲しいけどさ、あたしたちに謝られても困るし」

「誰彼構わず謝るのは、むしろ分別がない」


 当惑する僕を目の前に、三人は同時にグラスに入った水を飲み干し、それから微かに余った酒瓶を傾けて三者三様の酒を注いだ。濃い色の液体はアルコール度数の高さを窺わせる。色の塗り替えられたグラスが一斉に音を立てて僕の前に置かれた。

 彼らは声を揃えて、高らかに言い放つ。


「再会に、乾杯」

「えっと、まだ一日が始まったばかりなんだけど」

 レクシナは不服そうに僕を睨む。「あたしたちは乾杯ーって言ってるんだけど」

「みんなグラス持ってないじゃないか」

 セイクは煩わしそうに机を叩く。「うだうだ言ってねえで早く飲めよ」

「早く飲めって言われても」

 ヤクバは嬉しそうにはにかんだ。「ニール、会えて良かった」


 僕は何も言えず、覚悟を決め、左から順番にグラスの中身を飲み干していった。昨夜の酒すらも胃の底に溜まっていたのか、身体の内部で熱が再燃する。三人はアルコール度数の強さに呻く僕を、周囲も省みずに笑った。


「はー、慣れねえことはするもんじゃねえな」

 咳き込みながら反発する。「じゃあ、やめてくれたら良かったのに」

「ついでにここの支払いも頼んでいいか」

 泡を食いながら拒否する。「自分で払ってくれよ」

「そういえば、手袋、アシュタヤちゃんからもらったんだねえ」

 右腕を一瞥して肯定した。「ああ、そうなんだ、まだ慣れないけど」

「でも、ニールちゃん、黒、似合わないね。やっぱりもっと明るい色の方がいい気がする」


 レクシナはアシュタヤが僕のために右腕を作ってくれていたことを知っているのか、顔を近づけたり遠ざけたりして服装への批判を行った。実用性を求めた結果らしいと伝えると、頬を膨らませて「格好の方が大事だって」と一蹴されてしまう。

 その様子を眺めていたマーロゥが安心したかのように呟いた。


「やっぱりお前もこの人たちには敵わねえんだな」


     〇


 まさか、本当に三人の食事の代金を僕が支払う羽目になるとは思っていなかった。

 彼らは「お金あるんでしょ」という質問に「払いたくない」と的の外れた答えを返し、最後の最後まで支払いを拒否し続けた。そのせいで気弱な給仕は再び泣きそうになり、三人はそれを僕の責任であると囃し立てるものだから、もはや僕に取れる選択肢は一つしかなかった。

 大した金も持ってきていなかったため、僕のツケということで場を納め、今は城へと向かっている。僕とマーロゥは徒歩で、彼らは仰向けに膨れた腹を空へと向けながら、だ。

 まさかこんなことに超能力を使うなんて。


 僕は〈腕〉の上で横になっている三人に視線を送る。サイコキネシスとベッドの違いが分からない彼らは「変な感じだ」ともぞもぞ動いていた。

 かつてウェンビアノから「むやみに力を使うな」と注意されたことを思い出し、気が滅入る。裏通りには人影は少なかったが、それでもときおり子どもたちが通りかかり、宙に浮いているヤクバたちを見て歓声を上げた。「魔法ってすごいよね」とごまかしたが、その声にも力が入らない。


「怒ってないんだよね?」


 そう訊ねるとヤクバは興味のなさそうな返事をして、寝返りを打った。追従するようにセイクとレクシナも同じ方向に身体を傾けたため、バランスが崩れそうになる。


「怒ってはいない。なあ、マーロゥ、そうだよな」

「いや、最初は結構怒ってましたけど」

「って言ってるけど」

「最初は、だろう? 今は違う」

「じゃあなんで金を払わされた上にこんなことをさせられるのさ」

「なんでっておめえ」跳ね起きて胡座をかいたセイクが勢いそのまま、膝を叩いた。不意の衝撃で僕の〈腕〉が揺れた。「お前のせいで色々面倒だったからだよ」

「それはそうかもしれないけど」

「ところでさ」


 この話題はどうでもいい、と言わんばかりにレクシナがうつぶせになり、這いずるようにして僕の方へと近づいてくる。


「ちょっと、レクシナ、危ないって」

「大丈夫、だいじょう――」


「ぶ」がぐらりと揺れた。背筋に冷たい感覚が走り、〈腕〉を動かす。ヤクバとセイクが狼狽で短く呻く。〈腕〉がレクシナを拾うのと彼女が詠唱して浮かび上がるのはほとんど同時のことだった。


「見えないんだから動かないでよ」

「てめえ、危ねえだろうが!」

「胃からメシが漏れかけた」

 彼女は僕たちの不満を平然と聞き流し、続ける。「で、そのヨムギって子はどんな子なの?」

「めっちゃかわいいですよ!」


 マーロゥはその感想を皮切りに、ヨムギの素晴らしさを力説し始めた。ヤクバとセイクは話半分に捉えているようだったが、レクシナは興味深げに唸っている。

 僕たちが城へ向かっている目的の一つが、ヨムギだ。もちろんカクロとの面通しとアシュタヤへの報告もあるが、それらにあまり時間はかからないだろう。元々彼らはカクロとの面識があるし、アシュタヤへの報告も到着したことを知らせるだけだ。

 いきなりで申し訳なかったけれど、僕は彼らにヨムギのことをお願いしていた。軍隊式の魔法訓練はきっと彼女には合わない。だからこそ彼女は一度入った軍から抜け出したのだ。ヨムギが魔法を学ぶならヤクバやレクシナのような適当さがないといけない気がした。

 これから建国祭まで彼女が戦えるほどに強くなるのかどうか、まともに魔法を使えない僕には判断ができない。けれど、ヨムギは自分の強さにかかわらず戦おうとするだろう。ならば最善を尽くしておきたかった。


「で、どうなんだ?」とヤクバが訊ねてくる。僕は少し考えてから、率直に答えることにした。

「口は悪いし、頭も悪い」貶すだけで終わるとマーロゥが睨んでくる気がしたため、付け足す。「でも真面目だ。できれば教えるのは魔法だけにして欲しいくらいには」

「ちょっと、なにそれ。それ以外を教えたら教育に悪いって言ってるの?」

「言葉遣いまでなら許すよ」

「いや、待て、ニール」マーロゥは深刻そうに呟く。「レクシナさんの服の趣味くらいは伝授してもいいんじゃないか?」


 僕は仰向けになって身体を揺り動かすレクシナを一瞥する。夏だからかいっそう肌の露出が多い衣服で、彼女の動作に伴い胸の膨らみも揺れていた。


「マーロゥが好きなのはヨムギなのか、ヨムギの身体なのか」

「身体だろ」とヤクバとセイクが声を揃える。

「マーロゥくんはスケベだからなあ」

「違いますよ! 俺は本当に――」


 やんややんやと騒ぎ立てる四人は朝も早いというのに情話に興じ始めて、頭痛がした。

 アルコールの影響であったならどれだけいいことか。

 僕は頭を抱えながら〈腕〉の上でリラックスしている三人を叩き落とそうかとも思案する。

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