ＲＩＯＩＤ

「自分」

今日は実家に帰った。やることがあるからだ。

俺は作曲をしている。最近ようやく機材を買い揃えることができ、今まではタブレットでしていた作曲も、ＰＣですることになった。

俺は世界観を重視して作曲をしている。曲調も、ポピュラーな感じではない。自分だけにしかできないものが欲しいという気持ちからこういう作曲になっていた。

せっかくＰＣで作曲するんだから、歌も入れたいと思っている。音声合成ソフトというのを使おうと思っている。自分で歌わないのは、声や歌い方が曲に合わないからだ。

なんとなくの雰囲気を想像してメロディを打ち込んでいく。それと同時に歌詞も考えている。そしてふと浮かんだものをメモに書いていく。

前奏パートを終えたところで、俺は一度作曲を終えた。ここから数日は作曲をしないのが俺の特徴とも言える。

俺は前奏パートをループしながら今朝の猫のことを考えていた。

愛する猫というものに同情する気分だった。きっとあの猫は愛されたいんだろう。だから愛することができるんだ。

けど、その愛は報われるんだろうか。そんなことを考えていると、なんだか悲しくなった。

自分に似ているからだ。