世界と社会




白い皿の上に 用意された朝食を


フォークとナイフで 切り分けて


ぼくはそれを食べていく


いつのまにか その朝食を


取り分けてくれる人はいなくなった



何回目かは覚えてない


嘘つきたちの 晩餐会


さてさて その綺麗な笑顔の


裏にあるものは見ないふり



灰色をした皿の上に 用意された夕食で


腹を満たして


満たされた顔して


いつのまにかその夕食を


乗せる皿すら くだけちった



何回目かも数えてた


勧められた 毒入りの


胸焼けしそうな グラスの中身を


ぼくは笑顔で


飲み干した



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だれかの金魚鉢 蓮沼 雫 @Shizuku

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