第38話 コンテスト作者さんへの御礼&衝撃の作品

 エッセイは久しぶりの更新となりました。

 この間、新連載の更新&漫画原作コンテスト参加作品の応援で、充実のカクヨムライフを送らせて頂いておりました。


 応募された書き手の皆さんは、当然のことながら、御作品の予選通過が気になるところと思いますが、完全に読み手サイドに徹した一人としては、まずはコンテストに作品参加して下さったことに感謝したいと思います。

 なぜなら、これまではほとんどアクションものもSFもファンタジーも縁が無く食わず嫌いだった私にとっては、初めて御作品に辿り着く機会を頂けたからです。その御蔭でたくさんの感動と読む喜びを味合わせて頂いたことへの感謝を送らせてください。本当に有難うございました。とても楽しく充実した日々でした。


 コンテストという性格上、どうしても結果は付き纏いますが、それだけでなく、カクヨムの多くの読者を楽しませたという事実はどうかお受け取り頂き、次なる執筆のエネルギーとして頂けたら望外の喜びですm(__)m



 さてさて、ではもうひとつのタイトルの内容に入りたいと思います。


 実はここ数日、私はほとんど文章を書くことも、小説の続きを書くこともできずに居ました。

 それは、衝撃の作品に出会ってしまったからです。

 ひょんなことから辿り着いたその作品は、以下です。


『凍土の英雄』 作者 久保田弥代 さま

https://kakuyomu.jp/works/1177354054880294543


 既に多くの方が絶賛のレビューと☆を寄せておられますので、いまさら私が付け加えることなど何も残って居ないと思いますが、とにかく、未読の方はぜひ読んでみて下さい。

 ほんとに、あまりの衝撃に、私は3日間、一切 文章を書くことはできませんでした。


 作品の高い完成度、ド迫力の描写力、伝わる深い愛情と、慟哭にも似た生命への渇望。

 文を追うごとに感動が押し寄せて来て止まない。

 最後の文章まで早く行きたいと思うのに、でも終わりたくない、もっとこの話を読んでいたいと願わずにはいられない。


 なんて凄いんだろう。

 読後はしばらく、動けませんでした。


 さらに、おまけを読むと、こんなに凄い書き手さんでも、プロデビューされた後に様々なご苦労があったそうで、信じられない思いでした。時の運というのもあるのでしょうが、それくらい厳しい世界なのだということなのでしょう。


 読後、私はカクヨムで公表しているすべての自作品を削除したくなりました。小説用のデータファイルも完全消去したくなりました。

 同じ文字、同じ日本語を使っていながら、お前のこれはなんだ、と自らに何本もの矢を射っていました。


 そんなことをしても作品が良くなるわけでもないのに。

 そんなことは頭では分かっていましたが、心は付いて来ません。


 三日三晩続いたその呪縛から逃れることができたのは、大切な友人の書き手さんからの言葉でした。

「プロと比べてどうするの? 書き手の数だけ個性はあるんだよ。あなたの個性を磨けばいいじゃない?」


 力量の差を埋めるには何年掛かるか分からないけど、でも、それより前に、まずは自分に書けるもの、書きたいものをしっかりと書けるようになることが先決なのだと気付かせてくれました。

 そして、それを続けながら、少しずつ進むしか方法はないんだと、やっと心が追いついて来ました。


 ここでもう一つ、同じ作者さんの別作品をご紹介します。


『みひらき物語 ~ 1400字掌編集』 作者 久保田弥代 さま

https://kakuyomu.jp/works/1177354054880335337


 こちらも、素晴らしい作品が並びますが、その設定にも衝撃でした。

「文庫本として見開いた時に収まることを想定して書いた短編集」

 つまり、実際に読み手が書籍を手にしたことを想定して書いてあるのです。しかも様々なジャンルで(作品アップ上は現代ドラマですが、内容は多種)。

 

 がーんと頭を打たれた思いでした。


 これまでもカクヨムにアップするときは、何度も編集画面で推敲し、自分なりに見易いように心掛けてきたつもりでしたが、本当に書籍化(プロ)を目指すというのは、最初からこれぐらいの気持ちで居るということなんだ、と思ったのです。


 いまの私は、本当にまだまだなんだと気付かせてくれました。

 いまはまだ、高い高い富士山の麓にようやく辿り着いただけなんだ、と教えてくれた、このカクヨムでの出会いに心から感謝したいと思います。

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