• 私書店員、ラノベ担当。

  • 第3章 私の書店にハーレム? 都市伝説かなにか?
  • 恐怖のワンオペ ドキッ!来客だらけの我慢大会

恐怖のワンオペ ドキッ!来客だらけの我慢大会

 こんにちは。

 突然ですが、『ギリギリアウト』というマンガをご存知でしょうか?

 

 カドカワさんから発売されております。興味を引かれるタイトルですよね。

 いったい何がアウトなのでしょうか?

 

 今回の更新は、そのことに少し関連したものとなります。

 そのマンガをすでに知っている方も、知らない方も読めますので、どうか今しばらくお付き合い下さい。


 個性的な面々の紹介をすると言いましたね?

 あれは嘘……ではありません。これもしっかりと内容に関係しております。



 また唐突な話題のように感じられるかとは思いますが――

 私の勤めていた本屋の店長さんは、最後の1年間ほどは、とんでもない激務をこなしておりました。

 

 朝9時。我々と同じ時間帯に書店に出勤。そこから午後の休憩を挟みつつ、なんと夜の11時まで残っておられたのです。

 月曜日から金曜日まで、すべてこのようにお仕事をなさっていたのです。※

 ※土曜は午後までで、日曜は完全オフ

 

 いくら家庭があり、ご自分の店だったと言っても、このようなことを続ける自信は私にはありません。

 むしろ家庭があるからこそ、これほどまでに自らの貴重な時間を労働に捧げるようなスケジュールは御免だと思うのが当然というものでしょう。

 

 しかも夜の11時というのはあくまで営業時間です。

 接客業の経験がおありの方ならばだいたいおわかりだと思いますが、閉店後その日の売り上げを「精算」しなければなりません。


 1日の売り上げを確定させ、翌日再び売り上げゼロの状態からカウントさせるための処理です。

 その際にレジ上の計算であがった金額と、実際の貨幣として存在する売上金とを突き合わせ、両方に誤差がないかどうか計算する必要があります。

 

 なので実際に退勤できる時間というのはもっと遅い。

 作業がスムーズにいけば20分ほどで終わるといっても、そこから帰宅するまでの道のりもありますから、ご自宅に着くまでに日をまたいでしまうこともあったことでしょう。

 

 

 だから、私の勤務時間中、ご休憩のために抜けられることがしばしばであったとしても、何も言えませんでした。

 言ってしまえばレジからほぼすべての場所が見渡せた程度の広さの小型書店です。よほどのことがない限り1人でだいたいなんとかなりました。

 なので平日、業界用語でいうところの、来客の少なくなる「アイドルタイム」では、私1人でお店を見る、ワンオペ状態だったことがしばしばあったのです。

 

 あくまでも配達に行ってくるという名目でしたけれどね。

 配達が終わったあとはご自宅で休憩なさっている、というのはスタッフ全員の知るところであり、いわば「公然の秘密」でした。

 しかし、午後までで私やほかの方が退勤したあと、最後まで店長がワンオペをこなしていたものですから、誰も責めることなんてできませんでした。

 店長の親御さんにあたる「社長」さんが店長さんと一緒に入っていた日もあったようですけれど、基本はお一人で閉店まで回しておられたようです。


 ……ここまでの内容で、驚愕なさった方も多いかもしれませんが、これは紛れもなく事実です。

 最初の方で少しだけ触れましたが、さまざまな要員が重なり多くの人が抜けなければならなくなった結果、やむを得ずこうする必要があったのでしょう。

 店じまいを決めていた状態で、新たに人を雇うわけにもいきませんからね。


  

 無論、これは私のいた店ならではの、相当特殊な事情です。

 いかに店内で独りしかいないように見えても、裏にはもうお一人いて監視カメラの映像を確認している方がいらっしゃるのが当たり前です。

 このエッセイをご覧の方はまず問題ないでしょうけれど――けしてよからぬ考えで万引きなどなさることのないように。

 


 さて、前置きが長くなりましたね。ここからが本題です。

 小型書店でひとりぼっち。そこでいちばん心配であったのはなんであったか。

 


 それは、お手洗いです。


 

 はい。お昼前になんちゅう更新しとんねんという話ですね。すみません。

 

 トイレなんて書店内にあるわけがありません。

 私の勤めていた書店はビルの1Fにあったのですが、裏にある事務所から廊下に出て、いちばん奥まで行かねばなりませんでした。

 ほかに店員がいれば、一時的にレジを交代して駆け込ませてもらうなりいくらでもできますけど……ワンオペの場合、必然的にお店にスタッフ不在の状態となってしまいます。

 まさか、便意を催したから店を閉めます! とか言うわけにも参りません。

  

 なので私が独りの間、もよおすことのないように心がけてましたね。

 間違っても出勤日にお腹を壊さないように、かなり体調に気を遣ってました。

 出勤前に水分を摂りすぎないようにとか。

 

 

 ところでここで、最初に取り上げた『ギリギリアウト』とはどういったマンガなのかここでお話させていただきますとね。

 


 かわいい女の子が尿意を我慢するお話


 

――です。

 

 ……ほんとですよ?

 

 そして『アウト』ということは、すなわち……

 はい。あとはご想像にお任せします。

 

 でも大の大人がですよ? しかも仕事中ですよ?? 

 そんなことになってみてください。それは社会的な死ですよ。

 もう百年の恋も冷めるというものですよ。

 私に恋してる人なんていやしませんでしたけど!

 

 まあともかく、絶対に『アウト』にならないよう、必死でした(笑)


 

 幸いにして(?)私が社会的死を迎えることはありませんでしたが、1日だけそれを覚悟した日はありましたね。

 出勤前から若干体調が怪しかったんですよね。それでもまあ大丈夫だろうとタカをくくって勤務に入ったんです。そしたら、完全に独りになって1時間くらい経って、稲妻のようにそれは、急に、

 

 しかもそんな日に限って一本の電話が。

 

「あっゴメン、ちょっと(お店に)帰るのが遅くなるわ」 

 


 ああああああああああああああああああああああああああ!!!!

 てんちょォオォォォォォォオォォ!!!!


 

 ……しかもそんな日に限ってお客さんも多い。

 

 恐怖のワンオペ ドキッ! 来客だらけの我慢大会!

 ポロリもあるよ!  

 ……ってそれはポロリしちゃあかんやつやんかぁぁああぁぁ!

 

 レジに立ちながら、冷や汗ダラダラで……

 体調がヤバくなってから延々4時間くらいでしょうかね? それはもう死にものぐるいで、自らの下半身と格闘したものです。

 勤務終了と同時に、脇目もふらずお手洗いに駆け込んだことは言うまでもありません。

 

 今でこそこうしてネタにできますけど、あの日は本当に地獄でした……

 万引きとかの心配もありましたけど、それよりも切実に、独りの時のこれが怖かったんですよね……

 

 

 なお、今回のお話でネタに使わせていただいた『ギリギリアウト』。

 ご興味を持たれた方、是非ご一読を。電○コミックらしさであふれるラブコメとしてもおすすめさせていただきたいと思います。

 設定の奇抜さだけで毛嫌いなさるのはもったいない作品だと思います。

 

 それでは本日はここまで。

 このエッセイがアウト!と死の宣告が下らぬ限りは、またお会いしましょう。

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