ライト文芸というジャンル(前編)

 こんにちは、コミナトケイです。

 何回脇道に逸れるんだ、という感じでしょうけれど。

 興味のおありな読者さまもそれなりにいらっしゃるのではないかと昨日思い至りましたので……ここでいったん文庫担当ということで、ライトノベル以外のことにも触れておきたいと思います。

 

 このエッセイの主題ということでライトノベルを中心にお話させていただくのですけど、私の仰せつかった担当箇所は文庫全般。

 『文豪ストレイドッグス』に出てくるような大作家様の名作から、『PHP文庫』『知的生き方文庫』のような実用書、果ては『フランス書院』のような官能小説まで、扱う分野は多岐にわたります。

 その中でも今回は近年出てきた『ライト文芸』と呼ばれる新しい小説カテゴリについてお話させていただきたいと思います。


 

 唐突ですが、F社というところにやり手の営業さんがいらっしゃいまして。

 一般小説の棚では「月替わりでフェアを仕掛けよう」ということで、特設コーナーを設け、毎月特定の小説を多めに仕入れてババンと展開させていただいていたのですが、その際によくお世話になっていたのが、F社さん。

 

 F社さんは毎月独自のフェア展開を考え、多く取ってくれた書店には特製POPを配布し、拡販に努めていらっしゃいました。

 毎月品を変えてフェア展開を、と考える時に、これが非常に助かりました。

 本来30冊以上という枠があるのですが、さすがに毎月そこまで大量に仕入れる体力はないのでなんとか数をまけてもらいつつ、たびたびF社の小説を仕入れさせていただいておりました。


 相変わらずカドカワさんのサイトで他社さんの話をする芸風。

 でもまあ事実なのですから……



 しゃーなしだな!



 ……話を元に戻します。

 すでにピンとこられた方もいらっしゃるかもしれませんが、F社さんはここ数年でネット発ノベルの書籍化と、そのコミカライズでヒット作を送り出す出版社になっていました。

 その大部分が『E☆エブリスタ』という小説サイトさんの作品です。

 『王様ゲーム』という作品をはじめ、数多くの『エブリスタ』作品の書籍化を行っている出版社です。その中でもいわゆる『デスゲーム』ものに力点を置いている印象がありました。

 

 そういえばカドカワさんから出版されている『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』もそこのサイトさん出身なんでしたね。

 アニメ版見ましたけど非常にハイクオリティでしたし、私なんかは非常に楽しませていただいたのですけど……どうにも流行というところまではいかなかったですね。もどかしい。ああいうのもっと売れてほしいんですけど。

 とまぁ、そんな個人の思いはともかく、閉店最後の数ヶ月はフェア展開させていただいてました。



 前述の『櫻子さん』の件でもおわかりいただけるように、『エブリスタ』のもうひとつの代表ジャンル。それはミステリです。

 F社さんの営業さんが仕掛けた拡販に乗る形で展開した『エブリスタ』出身のミステリ小説。


 タイトルは『京都寺町三条のホームズ』。


 送られてきたPOPとA4ボードを見て「表紙がカワイイ!」ってなりましたね。

 ……はい、非常に単純です。

 

 筆者の実家が京都にあるというのも「これ売り出してみよう」と思った理由のひとつでもあります。ええこれまた非常に単純です。

 四条~三条の河原町通と寺町通は京都民のお買い物スポットですからね。オタクの私でも足繁く通った場所でもあります。

 

 ……ゴホン。

 そんなネット発ミステリ小説ですが、これが順調に売れてくれたので、2巻が出た時も改めて展開させていただきました。

 改めて確認してみたら4巻まで出てるんですね。シリーズが好評な証でしょうか。小さな書店でたいした部数でもありませんが、その拡販に少しでも資すことができたなら幸いだったというものです。

 

 

 そして気がついてみますと、あらら。

 なんとまあ、たいそう文字数が膨れあがっているじゃありませんか(いつものことだろ)

 

 F社の回し者みたいになってしまいましたが、今回はこの辺にしましょうか。

 次はもう少しほかのレーベルさんのことなんかも取り上げたいところです。 

 それではライト文芸方面の方からも怒られなければまた次回お会いしまs(ry

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